ギ ョ レ メ 国 立 公 園 と カ ッ パ ド キ ア の 岩 窟 群    

こ の 世 の も の と は 思 え ぬ 地 形 の た ぐ い な き 鮮 烈 さ 、 そ の 幻 想 的 な 奇 岩 群


カッパドキアは、トルコの首都のアンカラから東南に約250km、カイセリから北西に約110kmの位置にある。紀元前2000年にヒッタイト人が、のちのアケメネス朝、セレウコス朝などを支配し、紀元前257年にカッパドキア王国が成立した。しかし紀元前17年にローマの属州となってしまった。

一帯はハサン・ダウ山の火山活動で形成された凝灰岩の大地で、それは風雨の浸食により様々なタケノコ形の奇岩を生んだ。

6〜13世紀にかけて修道院や教会が広範囲にわたり盛んに作られた。しかしその後迫害されたキリスト教徒は、自ら苦しみを求め、世界の終末と最後の審判の日が迫ってきたと信じ、すべて捨てて、神への信仰に集中したと伝えられる。純粋で誠実な生活を送るために、キリスト教徒はより貧しい生活を、より厳しい自然のなかに求めた。その場所がカッパドキアといわれている。

カッパドキアの名が今日知られるようになったのは、この世の果てを思わせる地形の無類の鮮烈さと壮観さ、幻想的な奇岩群にあるらしい。

1985年に登録された。

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