ハ ン ピ の 建 造 物 群    

世 界 一 の 防 備 と い わ れ た 場 所 は   今 で は 数 々 の 寺 院 群 が 並 ぶ

カルナータカ州の東部、荒地の中にある、ハンピの建造物群。

インドがイスラム教勢力におかれた中世、南インドを支配していたヴィジャヤナガル王国。そこはヒンドゥー教国であった。
初代の王ハリハラ1世は、イスラム勢力に立ち向かうために結束した岩ばかりの荒地に、王都を建設する計画を進めた。
100年に及ぶ歳月の後、7重にも及ぶ城壁が囲むその都は、「世界一」とうたわれた。
産出する宝石や交易などで最盛期を迎えた後、1565年、この地を支配していたトゥルヴァ王朝はターリコータの戦いに敗れた。
ヒンドゥー教であるこの地はイスラムによって破壊され、その後、忘れられた存在となる。
その後、1981年に「ハンピ再生計画」が実行され、本格的な調査が始まった。
その調査で、この地が「ハンピ」という名だとわかった。

ハンピの建造物群は大きく王宮跡と寺院とにわかれ、寺院は王宮跡を中心とするようにそびえたつ。
寺院は20以上もあり、施された彫刻の複雑さは目を見張るものがある。
宮殿跡には儀式などに使われたものや、プールのようなものの形跡も見られる。
おそらく、これらをすべてみるのには、一日では足りないだろう。

1986年に登録された。

←バック