| ■ ■ ■ | マ ハ ー バ リ プ ラ ム の 建 造 物 群 | ■ ■ ■ |
パ ッ ラ ヴ ァ 王 朝 の 港 町 に は さ ま ざ ま な 石 の 名 作 が 残 る
| マハーバリプラムは、ベンガル湾に面した港町である。インドの南に位置し、タミル・ナードゥ州の中にあり、正式にはマーマッラプラムと呼ばれる。 300年ごろから始まるパッラヴァ王朝。その最大の貿易港として栄えたのがこの地である。 マーマッラとは、パッラヴァ王朝の偉大な戦士とたたえられたナラシンハ・ヴァルマンの別称であり、「ナラシンハ・ヴァルマンの土地」という意味だ。 町の西側から南に一帯は、花崗岩の台地となっている。王は、その花崗岩から削りだしたラタと呼ばれる寺院や、神話世界などを描いた意思彫りなどを残している。 ラタは正確には8つあるが、最も知られているのは南西にある「5つのラタ」である。 ラタ、というのは車のことであり、当事ヒンドゥー教の祭礼で使われる草や木で作る山車である。 岩で作られたのは、不朽を願ってのことだと考えられる。 また、海岸線には海岸寺院を築く。海岸寺院には王朝の最盛期の王であるナラシンハ・ヴァルマン2世よって築かれた。 西側にあるラタなどの製法ではなく、材料を切り出し、それを現場で設計どおりに組み立てるという方法で作り上げた。 その方法は、インドで最古のことだという。以後のさまざまな建築のモデルともなった。 この海岸寺院の聖殿には破壊を守護するシヴァ神のシンボルであるリンガが祀られている。 他、海岸には7つあったといわれる建造物も、潮風や並みの影響によりその姿を見ることはできない。 1984年に登録された。 |