ナ ン ダ ・ デ ヴ ィ 国 立 公 園    

自 然 の 壮 大 な 景 観   貴 重 な 高 山 生 態 系

ナンダ・デヴィ国立公園は、インドの北、デリーから北東に約300キロ行ったところにある。
その名の由来は、標高7816メートルのナンダ・デヴィ山からきている。見えるのは絶景ともいえる自然の美。
ナンダ・デヴィ山は世界で最も登頂困難な山の一つとされ、遭難者が多かった。
昔から、この地域は神々が住むところと噂された。
ナンダ・デヴィという名もヒンドゥー教の女神からつけられた。

周りをみな6000メートル以上の山々に囲まれ、その間には谷や盆地がちらほらと形成されている。
そのため、もちろん高山森林地帯、灌木地帯など、植生も多様である。
12種類の哺乳類が確認されていて、絶滅に瀕するジャコウジカなどの姿も見られる。

1982年、ナンダ・デヴィ山を登山した人は4000人にも上り、インド政府は1983年、ナンダ・デヴィ山への入山を一切禁止した。
それは、登山者による生態系、環境への影響を考えてのことであった。
ごみのポイ捨て、キャンプの燃料となる木の伐採などは、確実にナンダ・デヴィを破壊していったのだ。
その後は学術調査のみの入山となり、徐々にその環境は回復しつつある。

1988年に登録された。

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