パ ッ タ ダ カ ル の 建 造 物 群    

戦 勝 の 記 念 に 立 て ら れ た 寺 院 群 に は   さ ま ざ ま な 製 法 が 残 る

インドの南西、カルナータカ州。パッタダカルは小さな村であり、まだ世界遺産の知名度も低い。

約740年、ヴィクラマーディティヤ2世はパッラヴァ王朝の首都を侵略した。
その妃であるローカマハデーヴィは、その勝利を記念して、パッタダカル一の寺院を造るように命じた。
シヴァ神を祭ったこの寺院は、外壁を彫刻で埋め尽くされ、本殿が3段重ねのピラミッド型をしている。
もう一人の妃は、やはり記念に、マッリカールジュナ寺院を作った。

これらの寺院群は、石を積み上げて作り上げたものだが、様式を三つに分けることができる。
それは南方と北方、もしくはそれを交えたものであり、その差はシカラという聖堂の屋根部分に現れる。
南方はシカラがピラミッド型をしており、ローカマデーヴィやマッリカールジュナはこれにあたる。
北方は端を天へと向けたような砲弾型をしている。
その代表的なものとしては、ガラガナータやパーパナータがあげられる。
二つの要素をあわせたものはデカン型といわれ、シカラが低いか、屋根が平らになっている。

1987年に登録された。

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