バ ッ ト 、 ア ル ・ フ ト ウ ム 、 ア ル ・ ア イ ン の 古 代 遺 跡 群    

オ リ エ ン ト 文 化 の 交 流    謎 め く 銅 の 供 給 地

オマーンの内陸部、北にあるアフダル山地にあるバット、そしてその近隣のアル・フトウム、アル・アイン一帯。首都の西、210キロのあたりである。
そこは、古代から銅の発掘が盛んであった。

紀元前2千年、メソポタミア文明に銅を送ったのは、その時代ここを配下とし、支配していたマガン国だといわれている。
その当時の記録は、楔形文字ではっきりと記録されている。

バットでは集落とそれを囲む岩山の斜面に点在する墓が見られ、その墓は二つに分かれる。
一つ目は石を積み上げただけの墓で、300もの数があった。二つ目は、埋葬地の高い部分に蜂の巣を伏せた形の不思議な墓であり、それは100基あった。最も古いもので、5000年前のものがあった。

アル・フトウムは、バットと同年代の塔の廃墟が残っている。また、バットと同じくアル・アインでも、蜂の巣型の墓が発見されているが、その墓の正面には2等のオリックスのレリーフが施されていて、バットとは多少異なっている。
どうしてそのような形なのか、それらを作った人々の真意は、いまだ謎に包まれている。

1988年に登録された。

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