バ フ ラ 城 塞    

崩 壊 の 危 機 に 瀕 す る  山 麓 の 城 塞 都 市

バフラは、オマーン北部、アフダル山地の山麓に位置する城塞都市である。

紀元前から人が住んでいた形跡が認められている。
7世紀頃からはシルクロードの中継地点としても栄えたオマーン。アズド族のアラブ人は、遊牧民やペルシア人からの攻撃を防ぐため、砦や城塞を築いた。

オマーンには、各地に避難するための建物であるアスワール―――「壁で囲まれた土地」を意味する、「スール」という共同避難所が作られていた。これは初期の砦の役目も果たした。

バフラの砦は、干しレンガで出来ていて、12キロメートルにもなる。
その干しレンガは土、羊の糞、ナツメヤシの繊維を材料とし、耐久性は非常にもろい。
そのため、崩壊の危機に直面しているのも事実である。
オマーンで一番高い塔の風の塔は、すでに崩壊してしまった。
現在財政難に瀕しているオマーン。各国から、修復支援の手が差し伸べられている。


1987年に登録された。

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