タ フ テ = バ ヒ ー の 仏 教 遺 跡 群 と   サ ラ イ = バ ロ ー ル の 近 郊 都 市 遺 跡 群    

ガ ン ダ ー ラ を 代 表 す る  小 高 い 丘 の  仏 教 遺 跡

タフテ=バヒーはマルダンの北西、ガンダーラ平野を一望できる小高い場所にある。


ガンダーラとは、州都のペルシャワール一帯の古い地名のことで、最も繁栄したのはクーシャン王朝のときだった。
インドの仏教と、ギリシアの優美さを組み合わせたそれはガンダーラ美術と呼ばれた。
仏像もここで生まれた。もともと目に見えないものを崇拝する偶像崇拝より、目に見えるものを崇拝するという傾向からだ。
ガンダーラ美術を作ったクーシャン民族は、遊牧民であり、5世紀までその範囲を広げていたが、5世紀半ばに違う民族の侵入によって壊滅してしまう。

ここには、ストゥーパがあった土台を囲んで、祠が立ち並び、あちこちに漆喰の白い壁が残されている。
タフテ=バヒー寺院のすぐ近くにあるサライ=バロール近郊都市遺跡群は、当時、強大な壁に囲まれた、城塞の町であったとうわさされる。

1980年に登録された。

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