タ ッ タ ー の 文 化 財    

蒼 い タ イ ル に 飾 ら れ た モ ス ク   昔 日 の タ ッ タ の 最 盛 と 衰 退

シンド州の南部、カラチの近くにあるタッター。

かつて、タッターは14世紀から18世紀までシンドの首都であった。
インダス川の恵みを受け、繁栄を極めたタッターも、逆にインダス川の氾濫により、次第に交易ができなくなっていく。
結局、18世紀の半ばに、ペルシア軍によって滅亡してしまった。
町に入る前の巨大な「マクリの丘」は、15平方キロメートルの広大な墓群であり、100万人もの墓がある。

タッターの市内にあるジャーミ・マスジドは、1647年からムガール朝の5代目シャー・ジャハーンによって造られた。
南北30メートル、東西50メートル大きなドーム、小さなドームのたくさんある、青いタイルで敷き詰められた美しいモスクである。

シャー・ジャハーンは、父に謀反を起こし逃亡した後、タッターの人々に温かく見守られたことから、このモスクを建てたという。
その後叔母の策略に気づいた彼は、妻や子供とともに、何年もあきらめずに、酒とアヘンにおぼれた父と戦い続けた。
そんな境遇を、ジャーミ・マスジドは痛いほどにかもしだしている。

1981年に登録された。

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