カ デ ィ ー シ ャ 渓 谷 と 神 の 杉 の 森    

点 在 す る 修 道 院   そ れ は  神 の 森

カディーシャ渓谷は、レバノンで最も美しい谷である。
レバノン山脈からカディーシャ・グロットの杉の森をとおり、雪解け水はカディーシャ川となる。

ワディ・カディーシャと呼ばれる地域。そのなの由来は、セム語で「神聖な谷」を意味する。
深く刻まれた谷。そして荘厳に流れ落ちる滝の風景と音。そして修道院群などは、人々を魅了する。

カディーシャ渓谷では、極めて初期のキリスト教の修道院が20キロメートルにわたって点在する。修道院群は、深い峡谷のがけに穴を彫って造られており、それは紀元前3千年から作られてきた。中世の時代には修道士達の禁欲の場としても使われ、修道院は増築されていった。さまざまな修道士がここを訪れ、神の啓示を待った。
修道院の中には、壮大なフレスコ画も残されている。

また、カディーシャ渓谷のレバノン杉は、昔から重宝された。ティールに運ばれ、世界各地に出回った。
しかし、かつてはカディーシャ渓谷を覆っていたレバノン杉も、今では千二百本ほどしかない。
現在では植林も行われているが、かつての姿に戻る日は程遠い。

1998年に登録された。

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