| ■ ■ ■ | ア ム ラ 城 | ■ ■ ■ |
砂 漠 の 離 宮 そ し て カ リ フ 達 の 解 戒 の 地
| 首都アンマンから東に50キロメートル。アムラ城は静かに聳え立つ。 イスラム初の王朝、ウマイヤ朝。そのアル・ワリード1世は、政治が安定してくると、癒しのときを求めた。 貴族やカリフは、入浴や宴などを多く催し、自ら心を満たした。 しかし、それをよく思う人々ばかりではなかった。熱心なイスラム教徒から、反感を買うことになってしまった。そこで、彼らは都を離れた砂漠の中に、離宮を建設することを決めた。それが、アムラ城である。 アムラ城は征服地への警備の機能も兼ね備え、もともと隊商宿があったアズラク近郊に作られた。隊商宿を改築してたてられたアムラ城は、要塞機能も兼ね備え、石造りで出来ている。謁見室や調理場、食糧貯蔵庫が完備され、浴室は温水、冷水、サウナ室までもがある。天井には見事な天体図が施される。 謁見の間にはびっしりとフラスコ画が描かれており、イスラム優位を誇示するものと思われる。 1985年に登録された。 |