人は、ある色を見ることにより、何らかの印象を喚起されることがあります。その印象は、個人が育った環境や教育や文化的背景を強く反映しています。
色の好みによって、他人の正確が分かると言う話をよく耳にします。その可能性は否定できませんが、あまり正確とはいえません。
ただし、後天的な文化的背景よりも、先天的で、かつ生物学的な要素に注目したときに、多くの人には、色に対する反応に共通性が見られます。それは色に対する人の心理的な影響です。たとえば色の好みには男女差があります。女性は男性より鮮やかな暖色系の色を好む傾向があります。
ここで、暖色・寒色とは右のような色のグループのことです。暖色は赤みがかった色。寒色は青みがかった色です。そして実験からは、「暖色系の色(赤、黄、オレンジ)は興奮的で刺激的、寒色系の色(緑、青)は平和で冷たく、安らぎを感じさせる。」(シャープP84引用)とされています。