マザーテレサ(平和賞)
マザーテレサ、本名アグネス・ゴンジャ・ボワジュは1910年、マケドニアの裕福な家庭に生まれました。18歳のとき、アイルランドのロレッタ修道会に参加し、そのときインドに派遣されます。一年後、シスターとなり、このときテレサと改名したのです。


あるとき、ダージリンへの道中に汽車の中で、「神の声」を聞いた彼女は、修道会を出て、個人で貧しい人や困っている人たちを助けることを決心、カルカッタにあるスラム街に移り住み、孤児やハンセン病患者のために救済活動を始めました。その後、貧民層救済のために奉仕する「神の愛の宣教師会」を開設します。このころから「マザーテレサ」と呼ばれるようになったといわれています。

1950年にはインド国籍を取得。52年に行き倒れの人や重症の人を収容する「死を待つ人々の家」を設立。三年後、孤児救済のため「聖なる子供の家」を開設するなどその活動を広げていきました。

そして1979年「高貴な人間愛の象徴」としてノーベル平和賞を受賞。1982年訪日時に、長崎の原爆資料館を見て、「原爆は悪魔の行為です。核を作った人、使った人は、どういう結果をもたらすか、資料館を見てほしい」とコメントしました。83年頃から心臓発作を起こし始め、96年秋にその病気でなくなりました。彼女は賞や車をもらってもその全てを貧しい人々に寄付し、多くの恵まれなかった子供や病人、老人等に感謝されました。そしてそれ故に「マザー」と呼ばれ今でも多くの人に愛されているのだと思います。

マザーテレサの言葉;ノーベル平和賞受賞にあたって
「私は受賞者に値しませんが、貧しい人々に代わって、この名誉ある賞をいただきます。私は、社会に望まれず、愛されず、顧みられていない、と感じているすべての人々。社会の負担となってみんなから避けられている人々、お腹をすかせている人々、障害者、盲人、ホームレスなど。こうした人々の何をいて、ノーベル平和賞を受けることを、ありがたく思っています」