小柴氏の研究について | |
1.小柴氏の研究とは | |
小柴氏は天文物理学等の世界では世界的権威であり、色々な研究を進めています。そして今回はその研究の中の一つであるニュートリノ検出にノーベル賞が送られたわけです。どういう事かというと、ニュートリノという理論では存在が確認されていましたが、実際には検出されていなかった素粒子を11個、カミオカンデという装置で観測することに成功したのです。詳しい語句の説明は下に書いてありますのでそちらをご覧ください。 |
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2.カミオカンデとは? | |
17万光年先の大マゼラン星雲からやってきた素粒子ニュートリノが岐阜県・神岡町のカミオカンデという施設で観測されました。神岡町鉱山地下1000メートルにあるカミオカンデは3000トンの純粋を蓄えたタンクの内側に約1000個の電球型の光センサー「光電子増倍管」がありニュートリノが水にぶつかった時に発する特殊な光を観測できる施設なのです。そして1983年最初のカミオカンデが神岡町に完成します。カミオカンデという名前は神岡町から取ったそうです。 | |
カミオカンデ図 | |
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カミオカンデは3000tの純粋を湛える巨大な実験装置で1000個以上の光センサーを配置しています。現在はスーパーカミオカンデと呼ばれるカミオカンデより巨大な装置が使用されています。 |
当初は | |
ちなみに当初カミオカンデが開発された目的は陽子の崩壊を調べることでした。最初は陽子の崩壊のエネルギーしか計測されないように作っていたのですが、いっこうに計測できないことと、もっと他の粒子を計測できるのではないか?という小柴氏の考えでカミオカンデを改良し、ニュートリノを計測できるようにしたのです。1996年にはスーパーカミオカンデが開発されました。 |
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3.ニュートリノとは? | |
ニュートリノは素粒子の一つです。素粒子は原子の次に来るもの、つまり電子や陽子等の仲間と思ってください。そして、数ある素粒子の中でもレプトン族という族に分類されるのがニュートリノです。この分類は、粒子のスピンという回転で考えており、それの回転が同じを集めたのがレプトン族です。その回転というのは、地球の自転と同じようなもの、と考えてください。この粒子は地球をすり抜ける程他の物質と反応しにくく長年謎の粒子とされて来ました。 小柴さんは非常に運がいいと当初から言われていました。何故ならニュートリノ観測開始から二ヶ月で銀河系でも百年に数回しかないという超新星爆発を観測しニュートリノの観測に成功したからです。 |
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4.超新星とは? | |
超新星爆発というのは太陽よりもはるかに重い星が最後の時を迎えるときに起こる現象です。星が自らの重力に耐えられず何万キロメートルの大きさの星が、100キロメートル程になった時、星は太陽が100億年かけて放出するエネルギーを10秒で一気に放出し大爆発を起こします。その光がまるで新しい星が生まれたかのように地球から見えるのでその現象を超新星と呼んだのです。 |
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5.同時受賞者 | |
同時受賞者はレイモンド・デービス氏とリカルド・ジャコー二氏の二人です。 |
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