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9*人種・民族 ■ 人種は日本人とかアメリカ人とか、そういったものなのでしょうか?確かに日本人とアメリカ人は身体的にも違いが有りますが、でも文化にも大きな違いが有るといえます。では、民族も日本人、アメリカ人と分けていけばいいのでしょうか。ちょっと分かりにくいので、この2つの人間のグループの区分の仕方について紹介します。 『人種』―『race』 「人種」とは、先ほど生物的な特徴と書きましたが詳しく言えば「骨格」であったり、「皮膚の色」「目の色」「髪」「血液型」等の、身体的な部分の違いで人間を区分したグループのことを言います。 今、人類の学名というのが「脊椎動物門・哺乳綱・霊長目・ヒト科・ヒト属・サピエンス種・Homo sapiens」というたった一つ。現在の人類は生物学上では同一の種に属しているということです。そのため、人種とは、同一の種である人類を更に細かい集団に分類したもの、ということになります。 つまり、よく聞いた所では「白色人種(コーカソイド)」「黄色人種(モンゴロイド)」「黒色人種(ネグロイド)」といった三大人種がそうです。遺伝子から分析していってみても、この三大分類に殆ど沿った結果が出ているそうです。日本人は黄色人種ですね、アメリカにはこの三大人種、入り混じって存在している感じでしょうか。日本のほかにも黄色人種では韓国や北朝鮮などの中国系の人々、またシベリア系、インドネシア系の人々もいます。 『民族』―『nation』 「民族」というのは、人種に比べてかなり複雑な人類の区分です。なぜかというと、民族というのは数が多い上にいろいろな地域に入り混じって存在し、これといって確かな分類が余り出来ないからです。そのため先に述べたまちまちな民族の定義が生まれたりする訳ですが、やはり基本的には次のとおり。 宗教、言語、風俗、価値観、考え方、物の見方といった文化的な特徴の中でいくつかの共通な部う文を持ち、そのことをお互いに認識しあっている人々の集団、というところ。 そのために人種は身体的特徴で区分、民族は文化的特長で区分、という言い方が出来る訳です。しかし世界には実に様々な文化がひしめいています。民族もその数だけあるとすると、凄い数字になりそうですね。たしかに複雑という感じがします。 |