お店の大切な看板!!「暖簾」

「暖簾(のれん)」を通るとそこからは「いらっしゃい!!」という店員さんの元気な声が聞こえてくる。そんな日常にまだまだ残っている「暖簾(のれん)」。

まず暖簾(のれん)には二つの種類があります。「外暖簾(そとのれん)」と「内暖簾(うちのれん)」です。

「外暖簾」の歴史は縄文時代(じょうもんじだい)までさかのぼります。入口に「幌(とばり)」をたらしたのが始まりとみられています。「幌(とばり)」は平安時代(へいあんじだい)になる前までは貴族(きぞく)の住宅で使われていましたが、その後建物の入口に幌(とばり)をたらすという習慣はなくなっていました。今、残っているような外暖簾が生まれたのは室町時代末期から江戸時代(えどじだい)で、特に江戸時代に急速に発展しました。商業の発展によって、店頭に暖簾をかけることによって、看板(かんばん)となるという習慣が根付いたためです。
江戸時代の外暖簾は店暖簾とも言われ、商店などで店先にかけるものです。大きな店などでは店の中で部屋の境(さかい)などに使ったりもしますが、それらも外暖簾に入ります。
材料は木綿(もめん)や麻(あさ)で、色は白、紺(こん)、浅黄(あさぎ)、茶などが多く、店名など店の看板となるような模様(もよう)などが入っています。

「内暖簾」は部屋の入口、特に寝室の入口や納戸(なんど)の入口にかけられます。材料は主に絹(きぬ)、木綿(もめん)、夏用に麻(あさ)です。内暖簾には台所口にかける大風呂敷(おおぶろしき)を広げたような形の暖簾もあります。

また「暖簾」(のれん)という言葉が使われ出したのは、江戸時代とみられ、当時は「ノウレン」「ナンレン」と呼んでいました。

暖簾は商業の発達、また木綿の普及(ふきゅう)によって、ますます発展していきます。色や、模様(もよう)も多様化(たようか)し、形などもいろいろ変わった形が登場してきています。

ヒトコトメモ&カンソウ[担当:マチコ]
まだまだ暖簾の人気は衰えそうもないですね。特に和食店では、暖簾がかかっているのが当然のようですし、ちょっと町を歩いただけで、暖簾のかかっているお店が見つけられました。暖簾が出ていると、お店が開いているなど当たり前になっていますね。暖簾がかかっているのは、昔ながらの店かと思いきや、最近では新しく開店したお店でも暖簾をアレンジしたようなものをかけているところを見かけたりするようになりました。
マチコ

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