「茶だんす」・・・って何で「茶」なの??

和室(わしつ)でよく見かける「茶だんす」。
最近は生活の洋式化に合わせて、使われることもだんだん減ってはきていますが、まだまだ日常に出てくる収納家具(しゅうのうかぐ)の一つです。
しかし「茶だんす」というものは、なぜ、「茶」なのでしょうか?

「茶だんす」の原型(げんけい)は桃山時代(ももやまじだい)のころからありました。
しかし、現在の形とは異(こと)なり、抹茶茶碗(まっちゃじゃわん)、茶筅(ちゃせん)、茶杓(ちゃしゃく)、水指(みずさし)などの茶の湯の道具を入れるものでした。(図一)
これが「茶だんす」たるゆえんです。
「茶だんす」のモトは「茶の湯」であって、色が茶色だから…などではなかったのです。
ちなみに「たんす」は中国語の「担(かつ)いで持ち運べる箱」という意味の「担子(たんす)」という言葉から来ています。
また座敷棚系統(ざしきだなけいとう)から発展したものと、茶道具入れだったものが一緒になって現在の「茶だんす」ができあがりました。

材料には木目(もくめ)の美しさを生かしたものが多く、ジンダイスギ、クワ、クロガキ、シオジ、ケヤキ、スギ、キリ、カツラなどが使われます。

昔の茶だんす
昔の茶だんす

ヒトコトメモ&カンソウ[担当:マチコ]

「茶だんす」の「茶」が本当のお茶のことだとはビックリですね。更に「たんす」というのが、持ち運べるものを指す言葉だったとは思いませんでした。「たんす」というともうどっしりとしたイメージしかないです。

マチコ

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