エディプス・コンプレックス2


幼児のリビドーの対象は、肛門期までは男女関係なく母親に向いています。母親に恋をし、父親に嫉妬する、というようなことをフロイトはエディプス・コンプレックスと呼びました。この時期に、幼児は母親や父親と自分との関係に葛藤をします。

小さい男の子は、母親を独占しようとし、父親を邪魔に思うことがあります。しかし、邪魔に思うのと同時に父親に対して強い愛情を示したりするのではっきりとはわかりません。ひとつの対象に対して嫌いという感情と、好きという感情が同時に心の中にあるのです。そして、母に対する欲望を感じるとそれは父親に去勢されるかもしれないと言う恐怖を呼び起こします。これを去勢コンプレックスといいます。

女の子にしても同様ですが、対象が父親になります。子供でも異性の対象に惹かれるからです。
父親に対して、愛情を感じ母親の代わりに自分がその地位につこうと成人女性のように媚びたりします。
女性には去勢コンプレックスはありませんが、かわりにもっと複雑な精神発達の道をたどります。それは、また別の機会にお話しましょう。