〜表意文字と表音文字について

文字は表意文字と表音文字に区別することができます。表意文字とは、文字の一つ一つが意味を表すもののことで漢字などのことです。表音文字は、文字が音だけを表し意味を表さないもので、平仮名やアルファベットなどのことです。

〜ポスターなどを作成するときの注意

まずどんな年代や性別向けなのか、いわゆる「ターゲット」をはっきりしておく必要があります。それぞれ気を付けることが違うからです。

子供向けの場合は、漢字を多用しても意味が通じません。平仮名を使ってあげる必要性があります。

老人や子供向けの場合は、文字の大きさに注意する必要があります。小さい文字では読みにくいので通常より大きめの文字にしたほうがいいです。これは目がよくない人のためにも言えることです。

若者や成人向けの場合は、文字数を多くしても問題はないと思います。しかし全てに当てはまることですが、移動中にポスターや広告をじっくりと見ることはそう多くはありません。ですので、あまり文字数を多くしても全て読まれるとは限りませんから、必要なことがよく伝わるように文字を入れたほうがよいと思われます。キャッチコピーなどを入れてもいいでしょう。

このようにターゲットに合わせたり、表現方法を工夫することにより一層よい作品に仕上がります。

〜文字組みについて

日本語文章内には横書きと縦書きが混在し、平仮名・漢字・片仮名はもちろん欧文英数字も用いられます。そのため日本語文章はデザイン要素の異なる文字種によって組み合わされ表現されます。よって文字組み制作ではこれら性格の異なる文字種をバランスよくデザインすることが要求されます。また縦組みと横組みの違いによっても文字のバランスが異なるので注意が必要です。

〜フォントについて

フォントとは文字の書体のことで文章を組む上では、フォントによって見え方、与える印象が異なるので注意が必要です。代表的なものとして明朝体やゴシック体などがあげられます。明朝体とは横線が細く、縦線が太いもので線の端に三角形の飾り(ウロコ)があるのが特徴です。優雅で女性らしい印象があります。ゴシック体とは縦線と横線が同じ太さの書体です。力強い男性的な印象を与え本文の見出し、ポスター、カタログ、広告、キャッチコピー等によく使われます。このような書体の特徴を踏まえた上で自分の伝えたいことが的確に伝えわるような書体を選ぶ必要があります。また、文字の太さによっても与える印象が変わってくるのでこちらも気を付ける必要があります。

代表的なものとして、明朝体・ゴシック体の他に正楷書体・行書体・丸ゴシック体も合わせて表にまとめてみましたので、どうぞ参考にして下さい。




〜漢字について

漢字は日本語文章の中で一番種類の多い文字だといえます。漢字は、正方形の中に形成されており、基本的に文字サイズが同じなら大体の大きさは一緒です。しかし画数や幅の違うものなどは、同じ文字サイズでもバランスや文字の濃さがおかしく見える場合があります。文字を組む際は、そのあたりに注意しましょう。

〜平仮名・片仮名について

平仮名・片仮名は漢字に比べ画数が少なく文字の大きさがそれぞれ違います。なかでも、平仮名は文章中一番多く使われる文字です。平仮名の印象が文章の印象を決めるといってもいいでしょう。そのため文字組みや、フォント選びは注意して行う必要があります。

〜欧文(アルファベット・数字)について

日本語文章の中に欧文が出てくるのはめずらしくありません。欧文のフォントには、イタリック体・ローマン体・サンセリフ体などがあります。イタリック体は斜体のことで、ローマン体は和文でいう明朝体、サンセリフ体はゴシック体にあたります。欧文や数字は大きさが不揃いで、漢字などと比べるとサイズが小さく見えがちです。ですので、文章に組み込む場合には大きさや間隔に気を付けましょう。

〜文字と色について

バックの色と文字の色の関係は重要です。視認性が高いのは明度差が1番大きい「黒と白」です。色文字にする場合は、彩度の強すぎる色だと目への刺激が強すぎて可読性が落ちるので注意が必要です。また、色の持っている性質が干渉してしまうことがあります。あと、バックと文字の明度・彩度が近いと似たような色相になるので視認性が落ちてしまいます。色相の関係として補色というものがあります。例として「赤・緑」、「黄・青」などがあげられ、補色関係にある色相は、コントラストが大きいので強調し引き立たせることがことができます。ただし、目への負担が大きいのであまり多様はしないほうが無難です。しかし、上手く使えれば強い味方となることでしょう。背景と文字の色の関係を補色・明度・彩度に分けて表にしたので、どうぞ参考にして下さい。

〜文字と色の視認性・可読性

視認性とは簡単に言うと見えやすさ、見えにくさのことです。一般的に明度差の大きいものが視認性が高いと言われます。可読性は文字の読みやすさ、読みにくさのことです。こちらもやはり、明度差の大きいものが可読性が高いとされます。背景と文字の配色を考える際はこのことにも気を付けたほうがいいでしょう。

〜字間・行間について

文字と文字の間のことを字間といいます。字間を詰めれば文字をたくさんいれることができますが、それだと読みづらい文書になってしまいます。読む人のことを考えると適度な間隔にする必要があります。漢字や平仮名なら一行およそ30字程度が適当と思われます。欧文ならもう少し多くても構いません。行と行の間のことを行間といいます。行間も詰めすぎると読みづらくなるので注意が必要です。一般的には、文字サイズの1〜2分の1程度空けるとよいとされています。また、横組みより縦組みのほうが同じ間隔でも行が詰まって見えるので気を付けたほうがいいです。ターゲットのことをよく考え字間や行間を決めましょう。

〜文字のサイズについて

文字の大きさは、ポイントや級数で表します。ポイントは1ポイントで0.3514mmになりJIS規格(日本工業規格)により定められています。級数は1級で0.25mmになります。パソコンなどでよく使われるのはポイントで、単位は「pt」です。本文なら大体12ポイントぐらいが適当ですが、これには決まりというものがないのでターゲットに合わせたほうがよいでしょう。例えば子供や老人なら大きい文字のほうが読みやすいはずです。いろいろ考えて試してみるとよいでしょう。

〜文字での表現について

強調したい文字を片仮名にしたり、あるいはそこだけフォントを変えるなどすると、その文字を目立たせることが可能です。また、太字にしたりアンダーラインを引いたりするのもいいでしょう。ただし、あまりやり過ぎると文章全体がうるさくなる危険性があるので注意しましょう。






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