オリンピックと平和 その1
スポーツvs歴史
先日、連日激戦が行われていたオリンピックが終了しました。受験生の私はほんの何種目かしか見られませんでしたが、それぞれの選手がきらきら光って、どの選手にも「努力」っていう言葉が当てはまり、受験に少し弱気になっていた私も、勇気と感動をもらった気がします。
さて、私がここで少しお話しようと思うのは、オリンピックと平和についてです。もちろん私の一意見にすぎませんが、少しお付き合いください(意見があったらぜひ掲示板にどうぞ!)
昨日ご飯を食べながら、NHKのオリンピックを振り返る番組をやっていました。様々な選手の活躍の様子を紹介していました。しかしそこはNHK。オリンピックという舞台で起きていたことを紹介して、その中で現在の世界状況を考えさせられる部分がいくつかありました。そしてそれが、私が今お話したいことのきっかけとなったものです。
スポーツvs歴史
まずその番組で取り上げられていたことの一つが、イラン人柔道選手、ミレスマイリ選手が、イスラエルの選手との対戦が決まったことで棄権したということでした。彼は前回の世界選手権で優勝し、優勝候補と言われていました。ミレスマイリ選手も、この日のために4年間頑張ってきたが、と少し苦い顔をしていましたが、それ以上に、相手がイスラエルの選手であったということ。スポーツをやっている人間にとって、舞台にも立てないことはとても悔しいことだと思います。でも、歴史的背景によって、その舞台に立つことができなかったのです。
イスラエルの話をし始めると、何千年も前の話から入っていく必要があります。そして、世界大戦下で行われた悲劇とも言い得る列強国の介入。このことについては、WWCDでもまた取り上げていかなければならない問題だと思います。簡単に説明すると、昔(約2千年前)イスラエルにはユダヤ人が住んでいました。しかしそのユダヤ人が一度出て行き、そこに入ってきたのがアラブ人でした。そしてまた「約束の地」に戻ってきたユダヤ人との争いが始まったのです。世界大戦時にイギリス等列強国が、それぞれに対して、「この戦争に勝ったら独立させてやる」と言い、対戦が終わってみれば、実は両方にその話がされていた。そしてユダヤ人は、イスラエルを建国してしまったのです。もちろんこれで納得のいくはずのないアラブ人の戦いが、周りのアラブ諸国を含み今でも続いているのです。
そして、この「反イスラエル」の国の一つがイランなのです。
少しはお分かりいただけたでしょうか?反イスラエルの国であるイランの選手だから、イスラエルの国の選手とは戦えない、本当に悲しいことですが、これが世界で起きていることの一つであることをまずおさえてください。
これに関連してこんな記事を見つけました。
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【テヘラン14日共同】アテネ五輪の柔道男子66キロ級で優勝候補に目されながら、イスラエル選手との対戦を棄権したイランのミレスマイリ選手に対し、イランが金メダル獲得者に贈る報償金に相当する約11万5000ドル(約1300万円)を与えるべきだとの声が、イラン五輪代表団から上がっている。ロイター通信が14日、イラン紙の報道として伝えた。
ミレスマイリ選手は、2001年と昨年の世界選手権の覇者。五輪代表団のサジャディ団長は「(棄権しなければ)ミレスマイリ選手は簡単にメダルが取れたはずだ」と理由を説明した。
イランは1979年のイラン革命以来、イスラエルの存在を否定している。
(Yahoo スポーツナビより)
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オリンピックは国の状況はさておき、正々堂々とスポーツの勝負をしてほしい。それが私の確かな願いです。しかしこれが世界の現状であることを、重く受け止めておこうと思います。