国際問題相関図

 「国際問題」って、一口で言うと実に多くのものがありますよね?「どうしてこんなにたくさんのことを学ばなきゃいけないの?」「面倒くさいよ」などと思う人もいるかもしれません。
 しかし!私たちWWCDは、少しずつでいいから、できるだけ多くの種類の国際問題を知ってもらいたいと思います。
 というのも、一つの国際問題というのは、実に様々な原因からできているものです。そして、その一つの問題が何か別の問題を引き起こすということは大いにあることです。

 下の図を見ながら考えてみましょう。
国際問題相関図 例えば...
1:戦争と貧困
 ・戦争が起きると、仕事ができなかったり、ものが買えなくなったりして、貧しくなる
 ・貧しくなって苦しくなると他の人とものをめぐって争うようになる
2:貧困と病気
 ・貧しくなると、薬が買えなかったり、衛生環境がひどくなったりして、病気にかかる(病気がひどくなる)
 ・病気になって働けなかったり、治療にお金がかかり、貧しくなる
3:病気と環境破壊
 ・病気が増えると、環境整備の人材や資金がなくなり、環境破壊が起きる
 ・衛生環境がひどくなったり、大量の農薬で、病気にかかることが多くなる
4:環境破壊と戦争
 ・戦争が起きると、戦場の自然が壊されたり、武器などを作るために多くの資源を使い、環境破壊が起きる
5:戦争と病気
 ・戦争が起きると、環境が悪くなったり、核で放射能をあびてしまったりして、病気になる
6:貧困と環境破壊
 ・貧しくなると、より高い利益を望むようになり、大規模な焼畑・大量の農薬散布(のうやくさんぷ)・大放牧をして環境破壊を起こす
 ・環境が著しく(いちじるしく)悪くなると、作物が育たなくなったりして貧しくなる


 さて、国際問題のそれぞれのつながり、理解できましたか?
 例えばこれを少し、戦中戦後の日本にあてはめてみましょう。

 「戦争が起きて食べものが配給制(はいきゅうせい)となり、貧しい生活を強いられ、それと共に栄養失調などで病気も増えました。空爆(くうばく)核爆弾投下(かくばくだんとうか)によって多くの自然が失われました。...」

 少しイメージできましたか?国際問題というものは、「戦争」なら「戦争」では済まされない多くの問題を抱えているのです。 だからこそ、私たちは、一つの問題を断片的(だんぺんてき)に学ぶのではなく、少しずつでもいいから多くのことを学ぶことが必要なのです。
 少しずつでも多くのことを学ぶと、一つの問題を見たときに、理解したり、解決法を様々な角度から考えたりすることができるのです。


 国際問題学習に戻る トップに戻る 国際問題意識調査に進む