21世紀中の地球全体の平均気温の上昇は10年間で約0.2度となり これは過去9000年の中ではみられなかった急速な上昇である。 このような急激な気温の上昇は様々な面で人間生活に影響を及ぼす。

気温の上昇による海水の膨張、また氷河の融解が原因となり海水面が上昇する おそれがある。新たに対策が講じられなければ、海面水位は2100年までには約50センチ(最大90センチ)の上昇が予測されている。 これは地球全体の平均であり地域や季節によってさらに大きな変化が考えられる。 もし1メトール上昇したらどのような影響が生じるのだろうか。
(1)ナイル川河口
ナイル川河口のエジプトでは約500万人が影響を受け、GNP比で13%の資産が失われるとの試算もある。
(2)珊瑚礁の島々の国
珊瑚礁に囲まれた島々の国モルジブは31万人の国民が生活しているが海抜2メートルしかないため、温暖化によってたとえ1メートルでも水位が上昇すると、台風が来ればひとたまりもなく、国の存在自体が危ぶまれ全国民は移住を余儀なくされてしまう。
気温の上昇は生態系や農業にも大きな影響をもたらす。
(1)仮に気温が2度上昇したとすると、同一の植物が分布可能な気候帯が緯度方向(南北)で
約300キロ、垂直方向(高度)で300メートル変化するといわれている。
しかしこの温暖化による気候の変化に植生の移動が着いていけず枯れたり、育成出来なくなるおそれがある。
(2)農業については小麦やトウモロコシの重要な生産地である中国やインドなどで大幅な減収が予想される。
(3)また生態系ではマラリア蚊の繁殖が予想されマラリアの流行可能地域が10〜30%拡大することが予想される。
現在でも深刻な問題の1つに数えられる水資源は、温暖化により乾燥地ではさらに干ばつが進み、雨の多い地域では洪水が増加するなどにより、水不足や水害が世界的に多発するおそれがある。
まず海面上昇によって全国の砂浜の70%が海に沈むだろうという。日本には6850もの島があり、そのうち人が住んでいる島も420あるが、これらの島の多くが海に沈むかもしれない。また気温の上昇による熱中症の増加やマラリヤ蚊の繁殖によるマラリアが流行しやすくなったり、環境の激変に適応できない植物や動物の生存の危機などの指摘もでている。