63番
出典:「後拾遺集」より
今
いま
はただ
思
おも
ひ
絶
た
えなむ とばかりを
人
ひと
づてならで いふよしもがな
左京大夫道雅
さきょうのだいぶみちまさ
■口語訳
今はもう、あなたのことはきっぱりあきらめようと決めたが、ただそれだけを人づてでなく、直接 あなたに伝える方法があればなあ(せめてもう一度あなたに会いたい)。
■作られたワケ
この歌は、ある皇女との恋をさかれたときのものです。
■作者のプロフィール
左京大夫道雅(993?〜1054)
左京大夫道雅は、儀同三司母(ぎどうさんしのはは)の孫です。父の藤原伊周(ふじわらのこれちか)が、 藤原道長と争って敗れたため、不遇な身の上でした。