71番
出典:「金葉集」より
夕
ゆふ
されば
門田
かどた
の
稲葉
いなば
おとづれて
芦
あし
のまろやに
秋風
あきかぜ
ぞ
吹
ふ
く
大納言経信
だいなごんつねのぶ
■口語訳
夕方になると、家の前にある田の稲の葉を、そよそよと音をたてて訪れ、 芦でふいたそまつな小屋に、秋風がふいてくるよ。
■作られたワケ
この歌は、別荘で詠んだものです。
■作者のプロフィール
大納言経信(1016〜1097)
姓は源で、詩歌管弦に優れた才能がありました。当時の貴族たちは、都の郊外の別荘で山里の風景を楽しみました。