糖分0でも甘いわけ。
 
 
 
ダイエットコーラはなぜ糖分0なのに甘いのか
 最近の健康志向を反映してか、ダイエットコーラを始め「糖分0」と書いている清涼飲料水やアメ、お菓子がいくつか出てきました。 もちろん糖分0と書いてあっても、お菓子ですから当然甘いわけです。 糖分0なのにどうして甘いの? 今回はこの疑問について書いていこうと思います。
 
糖分の定義
 ふつう「糖」といえば、食卓にも置いてある白い粉、砂糖を思い浮かべるでしょう。 また、清涼飲料水で使われている果糖やブドウ糖、水あめ、理科の時間に習った麦芽糖、みんな甘い糖です。
 しかしそれとは180度違うものが、ダイエットコーラには入っています。
 「人工甘味料」とよばれるもので、石油などから人工的に作られたものです。 あまり馴染みのない名前かもしれませんが、一時ガムなどで話題になったキシリトール(*1)も甘味料ですね。 そのほかアスパラテーム、ソルビトールなども、商品成分表にも書かれてある人工甘味料の代表選手です。
 
甘みを感じるわけ
 分子レベルでみた時、舌の味覚=味を感じるための穴があいているとしましょう。 酸っぱい味は三角の穴。 苦い味は丸い穴。 そして甘い味は四角い穴だとします。 砂糖は当然四角の形をしているため、舌の四角い穴にはまることにより甘さを感じるわけですが、実は人工甘味料も成分は違うものの形だけは同じため、四角い穴にはまり、甘さを感じることができるのです。(*2)

 これらの人工甘味料は、糖分ではないので虫歯にもならないし、体に吸収されないため太ったり糖尿病の原因にもなりません。 化学物質なので甘みを感じるだけです。 採算性でも、今では砂糖(ショ糖)の10万倍を超える甘さを持った人工甘味料も発見されてるように、基本的に人工甘味料は砂糖の何百倍もり、製造にコストがかかっても十分取り返せるのことができます。
 もうわかりましたね。
 昔はサッカリン(*3)という人工甘味料が安価という理由で駄菓子に広く使われていました。 しかしその後発ガン性があるとわかり、社会問題になったこともあります。 何ごとも良い面だけを持つわけではないという典型的なパターンですが、健康に、さらに安全に利用する方法が、今も注目されています。



(*1)キシリトールは天然甘味料(?)。
(*2)別の原因があるという説もある。
(*3)高濃度投与のラット実験で発ガン性が指摘されたが、その後のサルへの投与実験や研究などにより、現在では発ガン性はほとんどないとされ、100ヶ国以上で使われている。 マスメディアの過度の報道によるという批判も根強い。





作成元 GLORY HOLE http://contest2.thinkquest.jp/tqj2003/60532/