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| ■ まゆ毛のある理由 | まゆ毛の役目は,額の汗や水が眼に入らないようにし,目の横に流すようにします。まゆ毛のはえている部分には,脂を出す皮脂肪線がたくさんありよく水をはじき,また,汗を出す汗腺がはとんどないので,汗が目に入らないしくみになっています。まゆ毛は大体,左右合わせて1,300本,長さは7mm〜10mmといわれています。 |
| ■まつ毛のある理由 | まつ毛は,ほこりが角膜や結膜にあたるのをふせぎます。まつ毛の毛根の周囲には知覚神経が集まっていて,ほこりが触れると,角膜や結膜にあたる前に感じとって,自然にまぶたを閉じてしまいます。また,まつ毛のまわりのまぶたの組織は,体の中で一番うすい皮下組織であるため,非常に早く動けるようになっています。ですから,泣いたり,虫にさされたり,物が当たったり,顔をうつむけにして寝たりすると,すぐはれやすくなるのです。 まつ毛は約10mmのかたい毛で,上まつげは100〜150本,下まつ毛は50〜75本です。 |
| ■ まつ毛の一日に抜ける数 | 髪の毛が毎日何本か抜けるように,まつ毛もやはり抜けますが,一日に数本だそうです。普通は抜けたまつ毛のほとんどが目の外へ落ちたり,手やハンカチ・タオルにつきますが,たまに目の中へ入ることがあります。このときは,涙とともに鼻へ流れさってしまうのがほとんどですが,時には下まぶたの結膜のうに入りこんだり,涙の出口(涙点)につまったりすることがあります。このような場合は必ず,まつ毛の根元(毛根)が涙点から顔を出しています。目を動かすとくろ目(角膜)に当たってコロコロと異物感を訴える場合がよくあります。 |
| ■ 涙の役目 | 涙の役目はいろいろあります。 (1)目に入ったゴミを洗い流す。 (2)角膜に栄養や酸素をはこぶ。 (3)日の表面の細菌を殺す(塩分を含んだ殺菌性の液)。 (4)角膜の光学的な性質をより発揮できるように高める。 これらの大切な役目をしている涙がもし出なくなってしまうと,角膜が乾燥してやがて混濁し視力障害を起こしてきます。「涙もろくて困ってしまう」より「涙が出なくて困ってしまう」のほうがはるかに困ってしまうのです。 |
| ■ 涙の中身と味 | 涙は人間の排出するもののなかで一番きれいなものです。成分は98.0%が水で,そのはか,約1.5%のナトリウム・カリウム・アルブミン・グロブリンなどのほか,0.5%のたん白質がふくまれています。涙が塩辛く感じるのはナトリウムが含まれているからです。なお,涙のPHは7.5〜8の弱アルカリ性です。 |
| ■ 一日の涙の量 | 起きているときには涙はいつも分泌されています。そして,知らず知らずのうちに鼻の万へ流れていきます(寝ているときは,涙はほとんど出ません)。涙は一分間に約0.001〜0.002cc(1〜2μl)が出ています。一回のまばたきで約0.002cc(2μl)の涙が鼻の方へ流れていきます。一日の涙の量はおとなで0.6〜1cc,子どもで約1.35CCといわれています。一年間,涙をためたとしても,ジュース一本より少し多いくらいの220ccくらいしかたまりません。しかし,泣いたときはもっと多くなります。涙は鼻の方へ流すだけではおいつかなくなり,目からポロポロとあふれ出てしまうようになります。この一つぶの涙の量は約0.2ccといわれています。 |