イスラム教
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イスラム教は、7世紀前半にアラビア半島の商人ムハンマド・イブン=アブドゥッラーフが創始した宗教です。
アブラハムの宗教の系譜に連なる唯一神教で、偶像崇拝を極端に排除し、神への奉仕を重んじ、
信徒同士の相互扶助関係や一体感を重んじる点に大きな特色があります。
アラビア語で、「イスラーム」は「神への帰依」、「ムスリム」(イスラム教徒)は「帰依する者」を意味します。
イスラム教の教典はコーランといい、アラビア語で「朗唱されるもの」という意味です。
コーランは、預言者ムハンマドを通じて、唯一なる神であるアラーがイスラム教徒のの共同体(アラビア語でウンマ)に遣わした啓典であり、
イスラム教徒にとって最も重要な行動の指針となります。
また、預言者ムハンマドの膨大な言行がハディース(伝承)として伝えられ、
コーランに次ぐ指針としての役割を有します。
イスラム教徒の実生活上の宗教や日常に関するさまざまな事柄を規程するために、
クルアーンやハディースを集成したシャリーア(イスラム法)がまとめられています。
イスラム教徒は六信として次のものを信ずるように定められています。
@神(アッラーフ)
A天使(マラーイカ)
B啓典(キターブ)
C使徒(ラスール)
D来世(アーヒラ)
E定命(カダル)
また五行として次の行動を取るよう定められています。
@信仰告白(シャハーダ)
A礼拝(サラー)
B喜捨(ザカート)
C断食(サウム)
D巡礼(ハッジ)
今、五行に聖戦(ジハード)を加えようと言う動きもあります。
●○2大宗教○●
イスラム教は、シーア派とスンナ派の2大宗教に分かれています。
シーア派は、イスラム教の開祖ムハンマドの従兄弟で、娘婿のアリーと、
その子孫のみがイマームとして預言者のもつイスラム共同体(ウンマ)の指導者としての職務を後継する
権利を持つと主張しています。
一方スンナ派は、預言者ムハンマドの時代から積み重ねられた「慣行」(スンナ)を守る宗派という意味で、
アラビア語で「スンナに従う人」を意味する「スンニー」の語からスンニー派とも呼ばれています。
イスラームの宗派の中で最大の勢力となる、多数派となっています。
多数派である事や歴史的な事情などから「正統派」などといわれたりもしていますが、
正統であるかどうかはあくまでスンナ派の内側から見た理解なのです。
●○国旗への用いられ方○●
アジアにはイスラム教を信仰している国が多く、イスラム教を象徴する神聖な色、 緑で国旗へと用いられています。