星座の誕生

大昔

昔から、人々は星空をながめて、いろいろなことを想像してきました。
5000年以上も前に、メソポタミア地方(現在のイラクあたり)に住んでいた人々は、 星をつないで身近な動物や、彼らの神様の姿、伝説の英雄の姿を想像するようになりました。
これが
星座のはじまりです。

はじめのうち星座を作るのは、ただの遊びみたいなものでした。
ところが、星を見ていると実際に役に立つことがたくさんあること を発見したのです。例えば、穀物の種をまく時期、刈り取る時期、寒い冬に備え始める時期などを、夜空の星を見てきめたのです。 それは、
星座が季節とともに移り変わっていき、ちょうど1年で一回りする からです。また、星を見ると、方角もわかることに気がつきました。これは、広い海を渡る船乗りにとっては、とても便利な知識となったのです。 やがてこの星座は、ギリシアに伝わりました。

その頃ギリシアでは神話が作られ、語り継がれていました。彼らは自然の物の中に神を見て、無数もの神を生み出していました。 そしてギリシア人は自分たちの神話や伝説を、メソポタミアから入ってきた星座とむすびつけ、さまざまな物語を作りだしました。 これがギリシア神話の誕生です。

大航海時代

それから幾千年の時を越え、時は15〜16世紀・大航海時代。 星バト

人々は遠い海まで航海できるようになったため、今まで知らなかった星を見ることができました。 この時代の人たちは、シュメール人たちが知らなかった星たちを初めて目にしたのです。

そして当 時の天文学者たちは、我こそはと先を争そって新しい星座を作り始めました。そうしているうちに星座の数は膨大に膨れ上がり、空は乱雑に区切られてしまいました。

近代

そこで、1930年に世界中の天文学者が集まって、星座を整理しようと決めました。その時に決められたのが、今でも使われている 88個 の星座なのです。
英雄や神の名前のついた星座は、ほとんどが神話の時代の星座です。また、道具の名前などがついているような星座は17〜18世紀に作られたわりと最近の星座です。