ギシッ…

2人が歩き出すと、床が音を立ててしまいました。
慌てながら、寺の外、明るい場所を目指します。

だんだん明かりが見えてきました。

しかし。
もうすぐ寺の外という時、ユウタは後ろを振り返ってしまいました。

河童と一緒に覗いていた戸の隙間。
そこから、こちらを睨む目が見えました。
ユウタと河童は、怖さからその場に座り込んでしまいました。

骨のように細く白い手が出てきました。
ゆっくりと、戸を開けようとしています。

寺の周りには、河童とユウタの悲鳴が響き渡りました。