すると……
ひょこ。
ユウタよりも小さい子供が、奥から顔を出しました。

「よう、座敷わらし。元気かー?」
座敷わらしと呼ばれた子供が、こくんとうなずきます。
座敷わらしがトコトコと、ユウタの元へと歩いてきました。

「おにいちゃんだーれ?」
ユウタを見て、座敷わらしが言いいました。
「はじめまして、座敷わらしくん。僕はユウタだよ」

「こいつがいるとな、家が大金持ちになるんだ」
河童が、座敷わらしの頭をなでながら言いました。

「ひいおじいちゃんがある日突然大金持ちになったって聞いたことあるよ。
会ったことないけど…」
ユウタは、言いました。