[イタリア初期ルネサンス美術]
建築や彫刻の場合とは異なり、絵画においては 手本とすべき古典古代の作品がまったく知られていなかった。 そのため、建築や彫刻においてすでに芽生えていた革新性が見られない。 その例としてマギの礼拝がある。 その一点である貢(みつぎ)の銭は、 ローマ皇帝への税の支払いに関する役人とキリスト、 および使徒たちのやり取りという珍しい主題を扱った作品である。 富の蓄積とそれに伴う趣味の贅沢化を考えれば、当然の結果であった。 ジォバンニ・ベルリーニは、ヴェネツィア総督ロレダーノを描いて 次世代の画家たちに大きな影響を与えた。 |