[後期印象主義美術] 1880年代中ごろまでには印象派内部の個性の違い、 様式としての危機が明らかなものになり、 グループの展覧会も1886年が最後となる。 また、画廊(がろう)や芸術雑誌がつぎつぎに生まれるなど、 美術界全体にも極度に個人主義的な状態が生まれる。 こうした状況の中で印象主義を基本としながら、 それを批判し、新しい規範を予告する存在として浮かび上がるのが、 セザンヌ、ゴーギャン、スーラ、ゴッホである。 後期印象主義とは、この4人を含め、 印象派からさまざまな傾向が現れて、 1905年のフォーヴィスムの登場へとつながる時代のものである。
《この時代の絵画》 |