「画家のアトリエ」は、正式な名を
「現実的な寓意(ぐうい)・我が7年間の芸術的生涯の一面を
決定する我がアトリエの内部」という。
この長い題名の一枚で、彼は「現実の社会」を
表現しようとした。
クールベが友人にあてた手紙によると、
この絵に描かれている人々は、
全てクールベが生きた社会の象徴であるという。
まず、中心で絵を描いているのが、クールベ自身。
画面の右半分は、クールベの芸術を理解する
友人グループ。
画面の左半分について、クールベは
「民衆、悲惨、貧困、富、搾取(さくしゅ)される者、
死によって生きる人々」としている。
アトリエにいるには不自然な人物が多いが、
これは「たとえ」であり、
クールベは、この作品で当時の社会を
表現しようとしたのだ。
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