用語

 

   RSA暗号

  1978年に開発された公開鍵暗号
  製作者3人の頭文字を取って名付けられた。

  解読するには強大な整数を素因数分解する必要がある。
  2000年に特許が切れた。

   IBM

  世界最大級のコンピューターメーカー。
  アプリケーションソフトでは「ホームページ・ビルダー」などがある。

   アナグラム

  言葉遊びの一つで、単語又は文の文字をいくつか入れ替えることによって全く別の単語や文になることをいう。
  暗号の種類でいう転置式暗号にあたる。

   アルゴリズム

  コンピューターを使ってある特定の目的を達成するための処理手順のこと。

   暗号文

  暗号化した後の文章のこと。

   上杉暗号

  日本語の暗号文二文字で平文一文字という珍しい暗号。換字式暗号
  戦国時代の武将「上杉謙信」によって用いられたとされる暗号。


  上の図のようなものである。
  表の作り方に基礎(又は基準)となるものがない。
  そのため、暗号の問題として使われうることは滅多にない。

   エニグマ

  ドイツ軍が第二次世界大戦のときに使用した暗号。
  三つのローターによって一文字打つたびに暗号化キー(どれくらいずらすか)が変わるため、簡単な暗号機で複雑な暗号ができるというものだった。
  しかし、連合軍に解読され、結果ドイツ軍は敗北した。(他の要因もあると思いますが…)

  この暗号機は正しくローターを設定すると、暗号文を平文化することができる。

   NTT

  日本電信電話(Nippon Telegraph and Telephone Corporation)の略。
  日本の通信事業最大手。

   EPOC

  NTT1999年に開発した公開鍵暗号
  日本国内初の素因数分解問題ベースの暗号。

   カエサル暗号(シーザー暗号)

  アルファベットを何文字かずらすことによって暗号を作るというもの。
  紀元前のローマで考案された。
  現在は日本語でも同じように使うことも多い、有名な暗号の一つ。換字式暗号

 例) Good morning
      
    Hppe npsojoh

   

  暗号における暗号化、復号に必要なコード。
  鍵がない暗号も存在する。(転置式暗号など)

   換字式暗号

  暗号の種類の呼び方の一つ。
  平文を他の文字や、符号に置き換えるものをいう。多くの暗号がここに含まれる。

   蜘蛛の経路

  吉備真備(きびのまきび)によって作られた暗号。転置式暗号
  四角形に文字を並べ、中央から、決まった順序に読み進めていくというもの。
  名前の由来はおそらく読み進める順序をなぞると、入り組んでいて、それを、蜘蛛の巣に見立てたからだと思われる。

         

  →“あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねの”

   公開鍵

  公開鍵暗号で用いられている一般に公開されている方の
  公開鍵で暗号化されたデータを秘密鍵を使わなければ復号化できないため、公開鍵が他人に知られてもセキュリティレベルは低下しない。

  逆に秘密鍵で暗号化したデータは、本人の公開鍵であることが証明できれば復号化できる。
  これはデジタル署名に使われている。

   公開鍵暗号

  対になる二つのを使ってデータの暗号化・復号を行う暗号方式。
  1976年ディフィーとヘルマンによって基本原理が考案された。
  公開鍵暗号では、暗号化に使う鍵と復号に使うが分離されており、暗号化に使った復号を行うことはできずことはできず、一方からもう一方を割り出すことは難しくなっている。
  暗号化に使う鍵を公開鍵、復号に使う鍵を秘密鍵と呼ばれる。

  データを送る際に、受信者が公開している公開鍵を用いて送信者は暗号化し、それを受信者が自分の秘密鍵を用いて復号する。
  そのため、傍受されても、秘密鍵は厳重に管理しているため、解読することはできない。

   スキュタレー暗号

  紀元前のギリシアで考案された暗号。転置式暗号
  a×bのマス目を作り、そこに平文を横向きに並べる。
  それを、左上から縦に読んでいき、これが暗号文となるという暗号。

 例)平文:あいうえおかきくけこさしすせそ
               ↓
               
               ↓
   暗号文:あかさいきしうくすえけせおこそ

   デジタル署名

  電子的文書に付与する徴象。
  主に本人確認と偽造・改ざん防止のために用いるもの。
  公開鍵暗号に基づくデジタル署名が現在有力である。

   DES

  IBMによって開発された秘密鍵暗号化アルゴリズムで、1977年に米国で標準暗号(正確には連邦情報処理基準)に採用された。現在ではあまりにも暗号強度が低いため、他の暗号方式(Triple DESなど)が使われている。

  DESの暗号は、桁上がりしない01だけの足し算を用いている。
  すると、平文01にしたもの)+秘密鍵暗号文  暗号文秘密鍵平文となることを利用している。

   転置式暗号

  暗号の種類の呼び方の一つ。
  平文の順序を並べ替える暗号のこと。アナグラム
  スキュタレー暗号蜘蛛の経路がここに含まれる。

   秘密鍵

  公開鍵暗号で用いられている一般に公開されていない方の鍵。
  また、秘密鍵暗号の鍵も公開してはならないので、秘密鍵と呼ぶ。

  秘密鍵は他人に知られてしまうと、セキュリティレベルが格段に低下し、データが解読される他に、公開鍵暗号の場合は自分を詐称するものが現れる可能性がある。

   秘密鍵暗号

  公開型共通鍵暗号とも呼ばれる。
  暗号化と復号を同じ鍵を用いて行う暗号方式。
  安全な経路で秘密鍵を共有しなければならない。
  公開鍵暗号が発表される前は暗号といえば秘密鍵暗号であった。

   平文

  暗号化する前の文章のこと。普通に読むことができる文章。
  ひらぶん。

   FEAL

  NTTが開発した秘密鍵暗号
  秘密鍵暗号としてはIBMが開発したDESが広く普及しているが、FEALの方が高速に暗号化・復号化ができる。

   復号

  暗号化された文章を平文に戻すことをいう。暗号の解読。

   分置式暗号

  暗号の種類の呼び方の一つ。
  平文の間に不要な文字を挟むことによってできる暗号。

   紫暗号

  第二次世界大戦時に日本軍が使っていた暗号。
  当初、赤暗号というすでに解読されていた暗号と両方で情報を発信していたため、解読されてしまった。

上山清二さんのページ、暗号のすべてがわかる本(吹田智章著)を一部参考に作成)