冬に見られる星座
黄道十二星座以外にも、空には沢山の星座が存在しています。
それぞれ違う物語を持って、古代の人々の思想や背景を今に伝えています。
冬に見える他の星座で、神話と関わりのあるものをあげてみました。
冬の星座
ぎょしゃ座
【英名:the Charioteer】
由来:
ギリシャ神話では、ぎょしゃ座はアテナイ4代目の王でアテナの息子、エリクトニオスであると
言われます。
アテナは妻の浮気に不満を募らせていた鍛冶の神・ヘパイストスに迫られ、足元に精液をぶちまけられた際
にそれを拭って大地に落としました。
するとエリクトニオスが生まれ、アテナは彼を箱に入れて、「決して
中を見てはいけない」といってアテナイの初代王ケクロプスに預けました。
ケクロプスの3人娘は誘惑にまけて箱の中を覗いてしまいますが、箱の中にいた
エリクトニオスを見て発狂してしまいます。エリクトニオスは下半身が蛇の姿をしていたのです。
しかし彼はすくすくと育ち、やがてアテナイの王の座につきました。
生まれつき下半身は蛇でしたが、馬に引かせる馬車を発明し戦場でも勇敢に戦ったということです。
由来:
オリオンは海神ポセイドンとミノス王の娘エウリアレーの間に生まれ、美貌と頑健な肉体を
かねそなえた優れた青年でした。彼は処女神アルテミスと出会い、恋に落ちますが、
ある日「俺は地上のありとあらゆる獣を射止められる」と口走って神々の怒りをかいます。
神々に使わされた大サソリの猛毒で殺されてしまったオリオンはアルテミスの願いによって星座となりました。
(さそり座参照)
由来:
狩りの名手アクライオンがつれていた猟犬メランポス。
ある日アクタイオンはメランポスをつれて狩りに出かけますが、帰りがけに
偶然月の女神アルテミスの水浴びを覗き見てしまいます。
覗かれているのに気づいたアルテミスは酷く怒り、アクタイオンを鹿の姿に変えてしまいます。
メランポスは鹿になったアクタイオンを主人と気づかず食い殺してしまいますが、それをかわいそうに
思った最高神ゼウスがメランポスを星座にして空にあげてやったのでした。
由来: 狩人オリオン(オリオン座参照)がつれていた猟犬を象っています。