■葵祭の行列

 行列は、本列と斎王代列に大別され、本列は勅使を中心にした列で弟1〜4列で構成され、
斎王列は女人列といわれ斎王代を中心にした列で構成されたものです。

第1列 検非違使(けびいし)・山城使(やましろづかい)

第2列 御幣櫃(ごへいびつ)・馬寮使(みりょうづかい)・牛車(ぎっしゃ)

第3列 舞人(まいうど)・近衛使(このえし)

第4列 陪従(べいじゅう)・内蔵使(くらづかい)

斎王列 斎王(さいおう)・女人(にょにん)


▼第1列の構成
 第1列は、祭りの警護にあたる人々で構成されてます。 検非違使(けびいし)とは、知っての通り現在でいう警察みたいなものです。
 山城使(やましろづかい)とは、山城介(やましろすけ)のことです。 現在は、京都市内となる下鴨・上賀茂神社は昔は洛外で、山城国でした。 そのため、警備に参加することとなっている。


▼第2列の構成
 第2列は、神前に供えるものとそれを扱う人々の列で構成されています。
 御幣櫃とは、神前に供える御幣物を収めたお櫃のことを言い、馬寮使いとは、 走馬と言われる神にご覧頂く馬を扱う人達を言いいます。
牛車は、本来は勅使が乗るものでありましたが、現在は勅使が路頭の儀に参加しないため、 人を乗せずに引かれています。藤や杜若の花で華やかな飾りが施され、祭りを盛りたてます。


▼第3列の構成
 第3列は祭りを担う人の列で構成されています。
 舞人は、東遊で舞を舞う人のことです。近衛使とは、勅使のことです。
現在、勅使は路頭の儀に参加しないため、代行者が騎乗します。 飾り立てられた馬に騎乗する勅使の代行者は見ものです。


▼第4列の構成
 第4列は第3列と同じように祭りを担う人の列で構成されています。
陪従とは、楽器を奉納する人で、内蔵使は楽器を持つ人たちのことです。


▼斎王列の構成
 斎王列は最初に説明した通り、女人列といわれ斎王代を中心にした列で構成されたものです。
斎王代を中心としてその周囲に女童(めのわらわ)、騎女(うまのりのおんな)、采女(うねめ)、女官、 等の華やかで可憐な行列が続きます。
全員が舞台化粧と同様の化粧をしますが、斎王代以外はお歯黒を付けません。
 斎王代(さいおうだい)とは未婚の内親王から選らばれ、神に遣えました。 現在は一般人が務めるために斎王代と呼ばれます。 およよと呼ばれる車で移動します。
この斎王代と女人列の美しさは、現代の葵祭りの見せ場でもあります。