| エネルギーの寿命
石油や石炭、天然ガスなどの化石燃料の確認可採埋蔵量(埋蔵しているもののうち技術的・経済的に使用可能な資源量のこと)はある程度の推測がされている。その可採埋蔵量を年間生産量で割ると燃料の可採年数が出る。それによると、石油は40年、天然ガスは60年、石炭は165年、ウランは85年で寿命を迎えるという。 しかし、可採埋蔵量が採掘の技術革新や新たな油田が見つかることにより増えたり、年間生産量が中国や東南アジアなどの国々の経済発展による需要の増加により増えたりするため、可採年数は大きく変わることがある。そうだとしても、石油はとりあえず100年以内に枯渇するとされている。
前のページで述べたとおり第一次エネルギーの約5割を石油に依存している日本は、これからのエネルギーをどう工面していくべきなのだろうか。そこにはふたつの道がある。 ひとつは再生可能エネルギー(太陽光や風力、地熱など)の利用割合の増加。有限資源をまったく使わないので寿命は半永久的といえる。しかし、その反面安定供給ができなかったり、立地が限定されたりと欠点もある。 もうひとつは原子力発電の利用割合の増加。ウランも有限資源ではあるが、プルサーマル計画の実現や高速増殖炉の利用によりその寿命は2000年にもなる。しかしこちらも、世間の核不拡散の風潮から導入しづらいという欠点がある。 |