魚類の中には、
体を傷つけられると特殊なにおい物質を分泌して、危険を仲間に知らせるものがいます。
一般に知られている魚では、
カマスという口が長い魚が代表です。
と言っても、この魚を知らない方も多いかもしれません。
例えば一匹のカマスを針で傷つけ、群れに戻すと、仲間たちはあわててバラバラに逃げ始めるといいます。
次に、カマスの切り身からとった汁を入れたら…。
……今度は前回以上の大混乱を示すのです。
このにおいの物質は、いわゆる仲間に警告を発するフェロモンの一種を考えられています。
匂いで仲間に死に関わる報告をする。匂いが一種の遺言のようにも感じました。