ジャスミンと糞便
.: * ジャスミンと糞便 香りのいろいろ * :.


■ジャスミンと糞便
ジャスミンの芳香はお茶などに使われています。
ジャスミンの香りには、鎮静作用や抗うつ作用があり、アロマテラピーにも利用されています。
京都大学とお茶の水女子大学の研究グループがこんな実験をしたそうです。

茶葉25グラムに熱湯1リットルを用いて抽出したジャスミン茶と、同じ強さの香りを放つように濃度を調節したラベンダーと、ペパーミントのオイル溶液を用意します。
その上で21〜36歳の七人の方を対象に、クレペリンテストと呼ばれる連続暗算作業をしてもらいます。
10分間の暗算の後、五分間それぞれの香りを嗅がせて再び10分間暗算させ、その前後の正答数を比べると、ジャスミン茶の香りを嗅いだ後では、その前より正答数が一割上昇したという結果がでました。
この科学的な実験によってジャスミンの香りから鎮静作用が確かめられ、作業能率が高まることがわかったそうです。

このジャスミンのにおいの成分は「スカトール」という物質で、じつは糞便のにおいと同じ成分です。

糞便愛好を表すスカトロは、スカトールからきているといいます。
では、どうしてジャスミンと糞便では香りの違いが出るのでしょうか??
それは単に、濃度が高いか低いかという違いです。
つまり、濃いスカトールは悪臭ですが、それを少しづつ薄めていくとジャスミンのにおいになっていくということです。
濃度で大きく変わるにおいはいくつかありますが、スカトールはその中でも代表例のひとつです。