ナチュラルキラー細胞とナチュラルキラーT細胞について

ナチュラルキラー細胞
NK細胞は1975年
日本の仙道富士郎、アメリカ合衆国のハーバーマン、スウェーデンのビグツェルらによって同時に報告された。
健康なヒトの抹消血中に、癌細胞を殺す能力のあるリンパ球が見出されたのである。
その後、NK細胞は癌細胞だけでなくウイルス感染細胞も殺すことがわかった。
ナチュラルキラー(NK)細胞はリンパ球の仲間であり、細胞内において大顆粒を持っている細胞。
この細胞の
役割は生体の内部にいる敵の発見や、防御である。
それは抗ウイルス作用や、抗腫瘍効果である。
もともと自分の細胞でありながら、敵になってしまった感染細胞を破壊するのがナチュラルキラー細胞である。
これは癌細胞にも同様で、ナチュラルキラー細胞は癌細胞に対する監視をし、すばやく撃破している。
これは、細胞障害機能(キラー活性)をもっているということになる。
ナチュラルキラー細胞は年齢によってその数が変化する。
生まれたときは数が少なく、加齢に伴って増加する。

ナチュラルキラーT細胞
ナチュラルキラーT(NK-T)細胞とは免疫制御細胞で、つい最近発見された細胞である。
この
NK-T細胞とNK細胞とT細胞の特徴をあわせもつことから、
発見者である千葉大学谷口克教授らはナチュラルキラーT(NK-T)細胞と呼んでいる。
ナチュラルキラー細胞とT細胞の特徴をあわせ持つというのは、
ナチュラルキラー細胞のマーカーとT細胞受容体を発現しているということである。
NK-T細胞の発見はリンパ球マクロファージ、顆粒球(好中球)、NK細胞に続く第5の常備の免疫舞台であり、
T細胞、B細胞、NK細胞に続く4番目のリンパ球でもある。