Tuberculin

ツベルクリン



結核菌感染の診断に用いられる抗原である。

1890年にドイツの科学者・医師であるロベルト・コッホによって創製された。 2度目の接種に対してより早期に重度の反応を示すことを発見し、この過敏反応をアレルギーと名付けた。
フォン・ピルケはその後すぐに結核菌感染者についても同様の反応が起こることを発見し、
今日でいうツベルクリン皮膚検査を結核菌感染の診断に用いることができることを見出した。

日本では、乳幼児・小中学生に対してツベルクリン反応検査を行い、
陰性者に対してBCG接種が行われていた(なお、BCG接種では1960年代に管針法(俗にいうハンコ注射)が導入されている)。
しかし、その後の法改正により、これらの者に対するツベルクリン反応検査は行われなくなっている。
現在は予防接種法に基づき生後6月に至るまでの間にある乳幼児に対してのみ、
ツベルクリン反応検査をせずに直接にBCG接種を行う形となっている。