一般性状

ウイルスの一般性状



ウイルスとは何か?

ウイルスはあまりにも小さいので光学顕微鏡では見えない。また細胞でもない感染性因子である。

感受性のある細胞に侵入すると、生きた生物としてのいくつかの性質を表し、
一見生物と無生物の境界線上にいるかのように見える。

ウイルスは生きた宿主細胞内でのみ複製し増殖する。
これはいわゆる偏性細胞内寄生体 obligate intracellular parasitesと呼ばれる特徴を示す。

しかし、1991年12月、E.Wimmer、A.Molla、A.Paulは
生きたヒト細胞ではなく、細胞成分を含む試験管内でポリオウイルス全体を増殖させることに成功した。

ポリオウイルスからのRNAが無細胞抽出液に加えられ、
約5時間後に完全な新しいウイルス粒子が現れ始めたという。

これと同じことが他のウイルスではまだなされていない。

ウイルスはいくつかの重要な点で細胞と異なっている。