100年後、地球の平均気温は1.8〜4.0℃上昇するといわれています。
今の海水の温度が25度だとします。
100年後に3℃上昇したとしても、このグラフを一目見ただけではほんの少ししか変わらないように見えます。 しかし実際はこの場合、海面水位は0.2m〜0.5mくらい上昇すると予測できます。
また、これは世界の平均にすぎません。
気温上昇の上げ幅が大きい地域によってはもっと悪い予測もできます。
日本では、環境省が100年後の平均気温は南日本で4℃、北日本で5℃上昇するという予測を発表しました。
これは世界平均よりも大きい数字となっています。



ティッピングポイントとは、簡単にいえば突然劇的な変化が起きる限界点のことです。
NASAの科学者、ジェームズ・ハンセン博士はNHKの「未来への提言」の中で、海面上昇とこれを関連づけて表現しました。

南極の海に広がっている氷床は、陸地にある氷河が海に流れ出すのを防いでいます。 そこに、地球温暖化による気温の上昇。
氷床にできた水たまりが少しずつ氷に穴を開けていき、それが限界を超えると最後には割れ、崩壊します。
すると、今までふたをしていた氷床がなくなってしまうわけですから、一挙に大質量の氷が海に流れ出します。

つまり、気温の上昇がある一点を超えると、加速度的に海面上昇が進んでしまうということです。

ジェームズ・ハンセン博士―1960年代から地球温暖化を指摘し続けてきた温暖化研究の権威的存在。



そう言われてもピンとこないのではないでしょうか。
最後に、実際に海面上昇を起こさせるサービスをGoogleから紹介します。

Flood Maps


http://flood.firetree.net/


画面左上にある数値のパラメータ(0〜14m)を調整して、実際に見てみることができます。
画面右上で、China & Japanを選ぶと日本列島に切り替わります。
また、地図や写真などを選び、いろんな形で俯瞰することが可能です。

みなさんも、自分が住んでいる地域を見てみてはどうでしょう?

わずかな気温の上昇で、海面上昇が一気に進む可能性が高い。