Q.まずまず所得格差って?
A.所得格差は前のページでも紹介したように、地域・産業・世代・男女の違いにより生じる給料の差のことを指します。
所得格差について、「給料は自分の力でもらうものだから格差になるのはその人に力が無いだけである」という見方をする人も世の中にいますが、
会社の中での地位(男女差別や世代間により)の違いによって給料が変わったり、
働いている部門の違い(産業間の違い)で給料が増減したりなどの理由などから所得格差が拡大しています。
Q.経済格差と所得格差の違いは?
A.所得格差と経済格差はどちらとも貧富の差を表すものです。
経済格差の内容には所得格差、賃金格差、資産格差などが含まれます。
2つの言葉の違いは「規模」です。所得格差は人と人の所得(給料の場合もあります)の違いを表します。
経済格差は人と人の違いを表すケースもありますが、ほとんどの場合、団体と団体の所得を比べるときに使います。
相対・絶対的格差
さて、そんな所得・経済格差ですが、この言葉はおおきく2つの意味で捉えられます。
それは相対的格差と絶対的格差です。所得・経済格差で用いる時は相対的貧困などとも言われています。この言葉は他の格差問題でもよく使われているため、聞いたことがあるという方もいるかもしれません。
相対格差とはある一定基準の生活と貧しい人の生活に差があることです。この貧しい人の定義は、一定基準より貧しくても必要最低限の生活はできる人、となります。
一方で絶対格差は貧しい人の定義が、必要最低限の生活もできないほど貧困に陥っている人、となります。
わかりにくいかもしれないので、例を挙げると、右のようになります。
所得格差の大きさが一目でわかる?
これまで所得格差について紹介してきましたが、国内に存在する所得格差の大きさは(特に相対的貧困の場合)一目ではわかりづらく、国同士で比べるのは難しいです。
そんな時に使われるのが「ジニ係数」というものです。
これは、所得や資産の分布の不平等の程度を表すためにイタリアの統計学者コラド・ジニが考案した数字です。
ジニ係数は0から1の間でしめされ、不平等が大きいほど1に近づいて
いきます。
つまり、完全に平等な場合には最小値0、だれか1人が所得を独り占め
し、残り全員の所得が0だった場合には1となります。
このジニ係数を基準にして世界各国の所得格差の大小を見比べています。
次のページでは各国の所得格差ランキングを紹介します。
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