しっちょる?温泉と地熱

地熱発電の概要

地熱発電は、マグマの熱を電気に変える発電方法です。
地上で降った雨が地下のマグマ層に浸透し、マグマの熱で蒸気になったものが地下1,000m〜3,000m付近に溜まります。
井戸などを掘りこの高温の蒸気を取り出し、タービンを回すことで発電します。

メカニズム

メカニズムの画像
A:地下深くの地熱貯留層から熱水と蒸気を取り出すための井戸です。この蒸気で蒸気タービンを回し発電します。
B:蒸気井から管を通ってきた蒸気と熱水が混じった液体を蒸気と熱水に分離する装置です。
C:蒸気タービンは、発電機を回すための羽根車で、蒸気の力で回る風車のようなものです。1分間に3,600回転で発電機を回し、電気を作ります。
D:できた温水を冷却させる装置です。

メリット・デメリット

メリット

二酸化炭素などの地球温暖化の原因となる物質をほとんど排出せず、環境負荷が少ない点。
また、太陽光発電や風力発電とは異なり、天候や昼夜を気にせずに発電をすることができます。
純国産のエネルギーであるので、国際情勢に左右ず価格が急激に変動することはありません。

デメリット

地熱発電を行うための設備をつくるには、入念な地質調査が必要です。
土地ごとに規模や発電方式が異なるため、その土地に合わせた設備開発から工事完了までにかなりの時間とコストを要します。
また、地熱発電に適しているのは、国立公園や温泉地など自然の景観に恵まれた場所が多いです。
自然保護区域に手を加える場合は自然破壊につながる危険性がありますし、温泉資源を活用するとなれば地域の温泉産業・観光産業に影響が出ます。
これらが、日本で地熱発電がなかなか広まらない1つの要因です。
←別府八湯温泉道                                      アンケート→