はじめに
皆さんはメタバースという言葉を耳にしたことはありますか?
最近では、Facebook(フェイスブック)がMeta(メタ)に社名変更して話題になったので聞いたことがあるかもしれません。
メタバースとは「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、今後我々にとって第二の世界になるかもしれません。
では、メタバースについてもっと見てみましょう!
メタバースについてイメージがわかない方は下のリンクをクリック(外部サービス)
ここから活動履歴
2023/1/10 | 再提出 |
2022/12/20 | セミファイナリストに選出 |
2022/11/21 | 提出 |
2022/10/11 | 提出申請 |
2022/9/18 | アンケート実施 |
2022/8/12 | Webページ作成 |
2022/7/17 | 情報収集 |
2022/6/4 | 調査内容の決定 |
2022/5/31 | 参加申し込み |
2022/5/28 | 説明会に参加 |
2022/5/9 | 探究内容の話し合い |
2022/5/6 | チーム結成 |
推奨環境
Safari
Chrome
edge
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- > メタバースとは
メタバースとは
ここでは、まずメタバースとはどのようなものか、そしてどのようなことができるのか説明します。
定義
そもそもメタバースとは何なのかを説明します。
> 定義歴史
メタバースがどのようなものなのか理解したうえで今度はその歴史について説明します。
> 歴史NFTとの違い
後述するNFTとメタバースの違いについて説明します。
> NFTとの違いなぜ注目されているのか?
なぜ今になってメタバースが注目されたのかを説明します。
> なぜ注目されているのか?定義
メタバースはSF作家のニール・スティーブンスンによる1992年発表の小説「スノウ・クラッシュ」に登場するインターネット上の仮想空間に由来しており、現時点では「誰もが現実世界と同等のコミュニケーションや経済活動を行うことができるオンライン上のバーチャル空間」と考えられています。
いずれも「オンライン上の空間である」ことが前提であり「いつでも・どこでも・誰でも」そこにアクセスできるという特徴を有しています。一言で言うと3次元のインターネットです。今までSFの世界だったものが、現実のものになってきたのです。とてもロマンがあります!
メンバーが作成
先述した通り“メタバース”という言葉は「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語です。
メタバースはマルチプレーゲーム,ソーシャルVR,アバターSNS,ブロックチェーンなどといったサービスに使われています。具体的には「Second Life 」「Habitat」「富士通Habitat」「フォートナイト」などがあります。
また、メタバースにとって重要なコンテンツとしてUGC(ユーザー生成コンテンツ)という一般ユーザーによって作られたものがあります。これは食べログ、SNSなどに使われています。今後、従来のSNSとメタバースが共存する可能性もあるのです。
さらにメタバースには「オープン」と「クローズド」の2つの方向性があります。今提供されているのはクローズドの方です。
メンバーが作成
歴史
1986年:Habitatがリリースされる →元祖メタバースとも呼ばれていて、仮想の街でアバターを通して交流できるものです。
1990年:富士通Habitatがリリースされる →Habitatのライセンスを富士通が取得しました。
1992年:「スノウ・クラッシュ」(SF小説)の中で「コンピューターの作り出し宇宙であり、ゴーグルに描かれた画像とイヤホンに送り込まれた音声によ って出現する想像上の世界」と紹介。 →当時は映画や小説など空想上の作品の中に登場していました。
2003年:「スノウ・クラッシュ」に影響され、米セカンドライフが運営を開始 (経済活動ができる画期的なサービスです。)
2017年:VRChatがリリースされる
2021年10月:旧Facebookが社名をMeta Platformsに変更 →再び注目が集まります。
NFTとの違い
まずNFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の頭文字をとった言葉で、ブロックチェーン技術(※)を利用した新しい認証方式(デジタルデータ)です。
コピーが可能なデジタルコンテンツなどに対し、唯一無二の価値を与える技術として注目されています。よくweb3と混同されることがありますが、これはブロックチェーン技術(※)をベースとした分散型インターネットのことです。
ブロックチェーンとは、ネットワーク上にあるデータベースのことです。一般的なデータベースとは異なり、管理者は存在せず、分散型のシステム、変更、改ざんができません(できても非常に困難です)。
一方で、メタバースは仮想空間のことです。XRなどと組み合わせて使われることが多く、人々の交流や取引の場などにもなっています。
ちなみに、XRとは「クロスリアリティ」の略で、VR, AR, MRなどの技術やサービスの総称です。XRはメタバースとの相性が良く、その理由として、「3DCGで作ったバーチャルな空間に本当にいるかのような没入感を生み出すことができる」や「顔や手、身体の動きをトラッキングしてアバターに反映することができるため」,「自然かつリッチなコミュニケーションが可能になる」「先行プレイヤーが少ないため、今後XRデバイスが普及した際に大きなシェアをとれる可能性がある」などがあります。
なぜ注目されているのか?
コロナ禍の巣ごもり需要もあり大ヒットした、2020年3月に発売された任天堂の’あつ森’こと『あつまれ どうぶつの森」やアメリカのオンライン・バトルロワイヤルゲーム『フォートナイト』によりバーチャル空間が注目されました。
また、2021年10月にフェイスブックが社名を「メタ」に変更したこと、メタバース企業としてSNSプラットフォームからメタバースプラットフォームに転向すると正式に発表したことで、「フェイスブックが注力するメタバースって何?」と一気に注目を集めました。
それに続き、マイクロソフトやディズニー、ナイキなどの世界的な企業がメタバースに参入したニュースが続き、大注目のトピックとなっています。
今年、私たちの学校は一般公開の文化祭だったので校内の生徒と文化祭を見に来る一般の方を対象にアンケートを行いました。
アンケートの内容は ①メタバースという言葉を知っているか?②メタバースを利用したことがあるか? で、Yes、No形式で答えて頂きました。
②に関しては予めメタバースがどういうものなのか明示したうえで質問しています。
①の結果(単位は人)
メンバーが作成
②の結果(単位は人)
メンバーが作成
このグラフからも半数以上の人がメタバースという言葉を聞いたり利用したりしていることから注目を浴びていることが分かります。
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- > コロナ禍とメタバース
コロナ禍とメタバース
ここではコロナ禍による社会変化によって今後メタバースに期待されることを説明します。
コミュニケーション
非対面のコミュニケーションが増えた中、メタバースに期待されることを説明します。
> コミュニケーションサービス・モノ提供
サービスやモノを購入するときにメタバースがどう役立つか説明します。
> サービス・モノ提供製造現場
コロナ禍によって大きな変化があった製造現場でメタバースがどう活用されていくか説明します。
> 製造現場- ホーム
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- コロナ禍とメタバース
- > コミュニケーション
コミュニケーション
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新型コロナウイルスの影響により学校や企業などではZoomやMicrosoft Teamsなどのオンライン会議ツールを利用することが増えたと思います。
それによってこれまでの対面でのコミュニケーションと違ってわざわざ出かけて会議をする必要がなくなり、時間やお金を節約できるようになりました。
現状、重要な会議はオンライン会議ツールを用いることが少なく対面での会議が好まれる傾向にあります。
それは相手の身振り手振りや表情、息遣いなど「実際に対面していることによる情報量」がオンラインの場合より多いからです。
しかしメタバースで会議を行うようにするとそのような身振り手振りなどを見ることが出来、実際に対面しているかのような感覚で話すことが出来ます。
また、VR技術の向上によって表情などのトラッキング精度が上がればその感覚はさらに高まり、実際に対面している以上の臨場感を味わえる会議システムが登場する可能性もあります。
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- コロナ禍とメタバース
- > サービス・モノ提供
サービス・モノ提供
出典:https://unsplash.com/ja
コロナ禍で人々との接触を減らす生活を余儀なくされたことで、これまでは実際に店舗に足を運んで商品・サービスを購入していた人々がアマゾンや楽天市場などのインターネット上で交わされる商取引(EC)を利用し、オンラインで取引を完結するケースが増えています。
また、外食の需要に関してもウーバーイーツや出前館のようなフードデリバリーサービスや漫画や映画のようなコンテンツも電子版を購入するといった「自宅で非接触」の消費が一般的になりつつあります。
こうしたサービス・モノ提供はメタバースとの相性が良く、接触していないのにあたかも接触しているような体験をすることができます。
サービス・モノ提供の非接触化がメタバースで進展すれば新たなECプラットフォームが登場する可能性があります。
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- コロナ禍とメタバース
- > 製造現場
製造現場
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コロナ禍で多くの製造現場が操業の一時停止や人員の調整など、国内外問わず特に労働集約型の工場では稼働が難しくなりました。
今後、コロナ禍が収束すれば製造現場は以前の状態に戻るかもしれませんが、今回の感染症のようなリスクに強い現場を構築するために配置の見直しや省人化を検討する企業は少なからずあると思われます。
そこで遠隔からロボットを操作するなどして出来るだけ人員を削減した工場を作ろうとするアイデアが生まれています。
この際にVR技術やメタバースを用いることで変革が加速することが期待されます。
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- > 活用例
教育
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教育業界は、VRの活用という意味では早くから開発が進んでいます。
日本では、角川ドアンゴが運営している「N高等学校」ならびに「S高等学校」では、英語,数学,国語,理科,社会など1000本以上の課外授業を「Meta Quest 2」「Smart Tutor」などのVR学習教材で学ぶことができます。
例えば、数学では平面ではわかりづらい立体構造を直感的に理解したり、バーチャル空間でAIと英語で対話することによりコミュニケーション力を高めたりすることができます。
さらに、「失敗への恐怖心が薄れる」ということもメタバース教育の利点でもあります。例えば英会話において相手がアバターだとその人の細かい表情の変化など気にする必要がなくなり気軽に話しやすくなります。
加えて、「物理的な距離をなくす」という利点もあります。海外留学しなくても自宅から海外の有名大学の授業に参加できたり、社会人でも働きながら海外の大学でMBAを取得したりすることが可能になります。
その上、メタバースは単なる知識の習得だけでなく、教師や生徒同士のディスカッションの場としても有効で、双方向で理解や体験を深めることができます。
一方で、メタバースを教育に導入するのに課題がないとは言い切れません。例えば、VRを活用するにあたってデバイスが生徒一人一人に必要ですし、生徒だけでなく先生に対してもリテラシーを向上させる必要があります。
また、これまで行われてきた教育カリキュラムとどう組み合わせていくのか検討しなければなりません。
しかし、コロナ禍を経て必ずしも対面である必要はないと知った私たちにとって、メタバースはとてもいい手段とも言えます。
学ぶだけではなく大学のオープンキャンパス等にもメタバースが使用されるようになった現在、世間のメタバースに対する認知度は上がり、教育への信頼度も高まっていくのではないでしょうか。
娯楽
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ゲームにもメタバースに関するトピックがとても多く、大手テック企業によるゲーム会社の買収なども進んでいます。
コアなファンを持っているゲームは、その世界観をそのままメタバースに移植できればユーザーもついてきてくれる可能性が高くなります。
ゲームとメタバースが相性の良い理由としては、ゲーム自体が3DCGで構築されているため、メタバースの中心要素の1つであるバーチャル世界を作りやすいことやMMOのしくみや多人数同時接続の技術といった開発面のナレッジを転用しやすいこと、制作会社側がクオリティの高いコンテンツを提供することで、初期ユーザーを集めやすいことなどがあります。
具体的なサービスにはメタ社が展開する「Horizon Worlds」があります。大きな特徴としては外部の3DCGツールを使わなくても、「Horizon Worlds」内の機能を利用して直感的にVR空間やゲームを作れるクリエーション機能が充実していることです。ユーザーが何度も訪れてくれるように「作ること」にも重きが置かれています。
また、VR上で友達と遊ぶ「ソーシャルVR」というジャンルも盛り上がっています。デバイスとしてはPCでも利用可能ですが、VRゴーグルをかぶってログインしているユーザーが比較的多いのが特徴です。
具体的には、2017年にリリースされたVRChatは日本でも毎日ログインするユーザーが一定数いる根強い人気のサービスです。
こうした濃いコミュニティが生まれる背景には、VRゴーグルがもたらす身体性や没入感のあるコミュニケーションの影響が大きいです。また、企業も活用しています。
例えば、日産自動車は2021年11月にVRChat上に自社のショールームをオープンし、単に展示だけでなく同社の電気自動車に乗りながら南極や北極に行って環境を学ぶツアーも体験できるようになりました。
また、バーチャルライブ配信においても活用されています。日本のサービスである「REALITY」はゲームではなく完全にコミュニケーション目的の空間であるのが特徴的です。
これまでのライブ配信は画面越しでしかコミュニケーションを取れませんでしたが、メタバースではよりアクティブにコミュニケーションが可能になります。
さらに、ポケモンGOの開発をしているNianticはVRだけでなくARを軸としたメタバースの構築を目指しています。すでに「AR+モード」という現実世界の中でポケモンが本当に目の前にいるように見える拡張現実機能を実装しています。
アートの分野も活発です。事例を2つ紹介したと思います。1つ目は「MetaTokyo」という取り組みで、「Decentraland」の土地上に「グローバル文化都市トーキョー」という空間を作り、国内外のクリエイターやパートナー企業と様々なプロジェクトを行うというものです。
NFTアートは今乗りあがっていていろいろなプロジェクトも生まれていて、そうしたNFTアートの展示場所としてこうしたクリプト系メタバースが使われるケースが増えています。もう1つの事例はクリプトアートプロジェクトと言われている「Metaani」です。
アバターを主軸にしており、「テーマパーク+音楽フェス会場」と表現されているMataani landというメタバース空間があります。一番の特徴は、アバターがいわゆる一点もので、形や柄がコンピューターでランダムに生成され、同じものが2つとしてないものであることです。
音楽分野においてもメタバースは使われています。2Dのライブストリーミングの「カメラが撮影した映像を見るだけ」とは違い、メタバースのライブでは「自分が空間の中に入れる」という特徴があります。
医療
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医療業界では「シミュレーター」「診療」用途で使われるケースが増えています。
シミュレーターにおいては、日本ではイマクリエイトというベンチャー企業が東大と共同で開発した医学部生向けのバーチャルトレーニングがあります。
人間を相手に練習は倫理的に気軽にできるものではないので、失敗してしまうと命に関わる危険性があります。ですが、VR空間ならそうしたリスクはなくなります。
また自分の身体的特徴を備えたアバターを使用することで、治療計画を立てることにも使われています。
さらにアステラス製薬はメタバースで医師に情報提供をしています。
診療に関しては、メンタルヘルス領域でもVRが活用され始めています。例えば、不安障害を克服するための暴露療法を、VRを使用し再現することで疑似的に行うことができます。
さらに、リハビリを遠隔で行うケースも増えています。アメリカのXR Healthというヘルスケア企業では、患者が自宅でヘッドセットを装着しながらメタバースを使用し、担当医と会話できるというサービスを実現しています。
患者がメタバースでミニゲームをするだけで動きなどから健康状態をリアルタイムに把握することができるという利点があります。
また、日本マイクロソフトと長崎大学も、島などに住み日常的に医療を受けることができない人々に向けてメタバースを用いた遠隔医療システムを開発しました。
これらの遠隔医療は、患者だけでなく医療従事者にとっても無駄な作業を減らすことができるという利点があります。
そして、患者は医者と対面で会話せずアバターを使用するので、自身の症状をより相談しやすくなるでしょう。このように、対面だからこそのデメリットを、メタバースを使用することで補っていくことができます。
ビジネス
ビジネスの分野においてもメタバースは活用されています。2020年のメタバースの世界市場規模は約470億米ドルであり(日本円約6.5兆円)。2028年には市場規模が拡大し日本円にして95兆円になると予測されています。 ビジネスでメタバースを利用する目的としては新規事業やマーケティング、生産性向上などが挙げられます。では具体的な活用例を見ていきましょう! 企業のメタバース活用例としては稼ぐことやSDGsの観点などがあります。
メタバースを用いることにより、持続的(オンラインのため)で地球環境にやさしく多様性が尊重された空間を作ることが可能になるのです。具体的に2つ例を挙げてみます。
1.貧困や飢餓の撲滅→貧困層もメタバースを使用できるようにすれば、稼げる。 例)ブロックチェーンで、フィリピンで稼ぎ家を建てた
2.すべての人に健康と福祉を 手術前のシミュレーション、遠隔操作、フィットネスやスポーツのバーチャルトレーニング、視覚体験プログラム、研修、)スキルトレーニングなどでXR使用。 さらに掘り下げていきたいと思います。
ここではビジネスの詳細を実例を交えて詳しく説明します。
NFT
NFTの例ついて紹介します。
> NFTイベント
イベントの例について紹介します。
> イベントコンテンツ
コンテンツの例について紹介します
> コンテンツ小売業
小売業の例について紹介します。
> 小売業飲食
飲食の例について紹介します。
> 飲食観光
観光の例について紹介します。
> 観光広告
広告の例について紹介します。
> 広告ものづくり
ものづくりの例について紹介します。
> ものづくりNFT
先述した通りNFTとは、Non-Fungible Token(非代替性トークン)の頭文字をとった言葉で、ブロックチェーン技術を利用した新しい認証方式(デジタルデータ)です。 コピーが可能なデジタルコンテンツなどに対し、唯一無二の価値を与える技術として注目されていましたね?具体的にどのように使われているのでしょうか?早速見ていきましょう!
メンバーが作成
一つ目は、NFTアート(コンテンツ)です。これはNFTによって唯一無二の作品として価値づけられた作品のことを指します。 これまで、デジタルデータは自由にコピーが可能であったため、価値づけが困難でしたが、NFTによって一般の彫刻のように、この世に一つしかないものとしての価値づけが可能になりました。
ここからはQ and A形式で理解を深めていきましょう。
Q. NFTアートはどのようなものが考えられるの?
A. NFTアートは写真やイラストなどのデジタルアート作品、トレカ、ゲームなどに使われるカードやキャラクターなどの他にも、電子書籍や雑誌の会員権のように、多様な利用方法が考えられます。
Q. NFTアートはコピーできないの?
A. NFT作品自体がデジタルであればコピーは可能ですが、証明書付きの(NFT化された)オリジナル作品は希少性を担保されます。NFTは改ざんやコピーはできません。
Q. NFTにはどんなことが記録されているの?
A.保有者の情報や、データの保管場所、権利関係などが記録されています。
Q. NFTを取引するには?
A. NFTの多くはマーケットプレイスと呼ばれる場所(サイト)で取引が行われています。マーケットプレイスの会員になることで取引が可能になります。
Q. NFTを購入したら、コンテンツはどこに保存されるの?
A. NFTを購入しても、(ケースバイケースだが)実際のコンテンツ(作品)が手元に届くわけではないので、物理的な所有感は得にくい。作品は改ざん困難なファイルシステム上に保管されることがほとんど。
Q. NFT取引では著作権法も移転するの?
A. 通常のマーケットプレイスでは、著作権が譲渡されることはありません。クリエイターと購入者の販売契約、マーケットプレイスの利用規約にもよりますが、一般的には、利用権だけが譲渡されれます。
Q.マーケットプレイスではどんな通貨が利用できるの?
A.取引所(マーケットプレイス)によって違いますが、暗号資産のイーサリアムやビットコイン、Polygon(Matic)、Klaytn(KLAY)などが使われています。一番多く使われているのがイーサリアムです。取引所によっては、日本円での取引が可能なところもあります。
Q.NFTで利益を上げられるの?
A.どちらとも言えません。製作者であれば、作品に買い手がつけば、思わぬ収入を得る可能性もあります。自分の作品を作れない人でも、作品などを転売することで利益を出すことができる場合もあります。一方損失を負うリスクもあることは念頭に入れ、取引を行う必要があります。
ビジネス分野で利用されている具体的なサービスとしてはメタ社が展開する自社サービス「Horizon Workrooms」があります。
これはto B(ビジネス向け)に特化しているサービスです。世界中の人たちがバーチャル空間で一緒に仕事ができるいわばバーチャルオフィスアプリです。
これまでのリモート会議システムと違い、ユーザーはそこにアバターとして参加します。また、バーチャルとリアルがほどほどにミックスされています。
さらに、土地の売買もされています。「Decentraland」は土地の高額売買でよく話題になるサービスで、直近だと2021年の後半に1億円以上で土地が売買されたニュースが流れました。最大の土地数が決められているので、「デジタルに個数制限をつけることでプレミアがつけられる」という良さもあります。
また、「デジタルモデルルーム」もあります。これは内見やモデルルームにかかる時間や手間を削減しつつ物件の昼夜の風景を比較するなど、実際のモデルルーム見学では難しい体験もシミュレーションできるのが特徴です。
土地に関連して、建築業界でも活用されています。デジタルツインを利用して街づくりや建物を建設するときのシミュレーションを行う動きが出ていて、日本では静岡県が「VIRTUAL SHIZUOKA」と銘打って取り組んでいます。これは土砂崩れなど災害時のシミュレーション目的でも使われています。
また、最近では地形の情報を事前にインプットして効率的な施工をするICT活用工事の用途にも使われています。国土交通省の「PLATEAU(プラトー)」は都市の地形や建物の3Dデータを誰でも利用可能なオープンデータとして公開しています。
イベント
出典:https://pixabay.com/ja/service/terms/
メタバースは現実空間に代わってイベント会場として利用されることも多いです。
近年ではビジネスイベントなどでの利用が注目されています。
例えば、SXSW(サウスバイサウスウエスト)という世界的なアートとテクノロジーのイベントで21年からVRチャット上にメタバース会場を展開し、22年は米国シアトルでリアルイベントが開催される中、シアトルの街並みが再現されました。
また東京ゲームショウというゲームイベントにおいても2021年は一般公開を見送る代わりにバーチャル会場を設置するなど様々なイベントで活用されています。現実のイベントでは実現できないほどに各社の展示ブースが作り込まれ、キャラクターや世界観の魅力を伝える趣向が凝らされました。来場者はのべ21万人、VRヘッドからのアクセス数が66%以上に及びました。
また、MoguraというXRやメタバースをテーマにした展示会で、コロナ禍前から行われてきたオフラインの展示会をバーチャル空間でも実現させようとする取り組みがありました。その結果、ホームページだけではなくバーチャル空間を使用することによって「大勢が集まっている感覚の再現」や「たまたま人と出会うことができる」といった展示会特有の価値が保たれることが分かりました。
これらのことから、イベントでのメタバースの利用は本来参加できない遠隔地から参加でき、「空間」があることでオンラインでも大勢が集まっている感覚が再現できるというメリットがあります。一方、メタバースでの体験を現実での体験にいかに近づけることができるかが課題となります。企業はメタバースをイベントの一要素としておりメタバースの長所を生かせるシーンでのみで使用することでメタバースへの比重を軽くし赤字を避けています。
コンテンツ
メタバースはいかにユーザーにハマってもらうかが重要なので、その点から考えると、「コンテンツ」はメタバースとコラボしやすい分野かもしれません。皆さんも、ディズニーやハローキティ、ガンダムといったコンテンツの世界の奥深さに見出されたことはないでしょうか。
日本でも様々な企業がメタバースの活用に力を入れています。バンダイナムコは「ガンダムメタバース」の構築を発表し、サンリオは「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」を開催しました。
このサンリオの音楽フェスは、特に画期的なものだったと言えます。なぜなら、バーチャル空間サービスや動画配信サービスなど、様々な場所から音楽フェスにつながることができたからです。
さらに、サンリオはコロナ禍前からXRやMRを活用してリアルとバーチャルの境界線をなくそうと努力してきた形跡があります。そこから考えても、この音楽フェスはサンリオにとってメタバース利用の重要な出発点だったのではないでしょうか。
そして、ユーザーが使用するアバターにも様々な工夫が凝らされていました。例えば、有料衣装を購入できるサービスなどです。有料でコンテンツをより楽しめる制度にすることによって、会社の利益につなげることもできました。
小売業
メタバースを利用した購買体験は実店舗におけるショッピングを再現でき、実際にいくつかの企業で活用されています。主要なサービスをいくつか見ていきましょう!
1つ目は三越伊勢丹です。伊勢丹新宿本店とその周辺をバーチャル都市として再現した「REV WORLDS」を2021年3月にリリースしています。 このサービスではCG化された化粧品などが出品されており、商品には購入リンクが掲載されているため、バーチャル空間内の店舗で気になる商品を見つけたらそのまま購入することができます。
2つ目はナイキに買収されたRTFKTでバーチャル上のシューズを実際に履けるシューズとして作りユーザーに送るということをしています。 他にも、ナイキは「NIKELAND(ナイキランド)」というものをRobloxというゲームプラットフォームと提携して立ち上げました。そこではミニゲームをしたりナイキの商品を見たりすることができます。このナイキランドには3ヶ月で670万人という実店舗では不可能な来客数を得ることができました。もちろんメタバースのほうが実店舗に比べ客が離れやすいという面もありますが、今後のさらなるバーチャル空間への進出が期待されます。 さらにファッション性が高い取り組みとして、インスタグラマーがバーチャルな服を着た画像をアップロードするということが最近増えています。
3つ目はH&Mで、「バーチャルファッション」という取り組みをサステナビリティの一環として展開しています。バーチャルなら資源やコスト、時間の無駄を省きごみの削減にもなるなどの理由からメタバースを活用しています。
4つ目は、HIKKYによる「バーチャルマーケット2021」です。そこに出店したローソンは、自社の製品であるからあげクンを利用して、「楽しい小売り」を目指しました。 例えば、ユーザーがからあげクンのオリジナルパッケージを作ることができたり、人気VTuberを一日店長として採用することで交流の場を設けたりしました。これらのサービスによってローソンの楽しさを感じてもらうとともに、現実世界における店舗で使えるクーポンを配布して実際に足を運んでもらうように誘導しました。
飲食
出典:https://www.photo-ac.com/
今のところ、他の分野に比べて飲食業界のメタバース進出は後れを取っています。みなさんも、この分野に関して簡単にメタバースに頼ることができないのはなんとなく想像できるのではないでしょうか。
私たち人間は睡眠や食事などの生理的行動を欠かすことはできないだけでなく、「食べること」を楽しむ人も大勢います。
さらに、飲食に欠かすことのできない味覚は、メタバースで再現するのにはとても難易度が高いです。そのため、いくら生活の拠点がメタバースに置き換えられたとしても、現実から離れることはできないのです。
しかし、まったく進展がないわけではありません。コロナ禍で「オンライン飲み会」が流行ったのは記憶に新しいと思いますが、これと同じようなことがメタバース上で行われた例があります。
それは、ラム酒ブランドの「LAODI」と人気のあったアバターである「メリノ」とのコラボ商品を売り出したことです。これは現実世界でLAODIのお酒を販売しバーチャル空間上でデジタルボトルを販売することで、現実世界とバーチャル空間を同期させるという取り組みでした。
また、飲食業界の店員の育成にもメタバースが用いられています。
松屋ホールディングスでは2019年からVRヘッドセットやコントローラーを用いて接客時のふるまいを体験できる教材を使用しています。この教材は声の大きさなども図れるため合格・不合格の判定が出るとともに、海外の言語にも対応しているため、幅広い国籍のスタッフの教育をすることができます。
これらのメタバース利用は、実際に様々な効果をもたらしています。先ほど述べた松屋は教育時間の短縮、労働時間の削減、コストカットなどに成功しています。
他にも、神戸製鋼のグループ会社のコペルコE&Mは従業員全員を一定レベルまで持ち上げることができた、習熟スピードのアップにつながったなどの効果を報告しています。現在はヘッドセットが普及し始めたばかりなので多くの人が同時体験するわけにはいきませんが今後は自宅でVRトレーニングを受けることが可能になるなどして、さらに多くの企業がVRを導入することが期待されます。
観光
コロナ禍で世界的に国や地域を越えた行動が制限され、旅行・観光業界は大きな痛手を受けました。そこで普及してきたのがメタバースです。これは「メタバースで体験して、本当に行きたかったら現地にいく」というリアル旅行の動機づくりになっています。
JR東日本や阪急阪神ホールディングスなどの鉄道会社は、特に観光業に力を入れています。JR東日本は「Virtual AKIBA World」を立ち上げ、ユーザーに気軽に秋葉原駅周辺を楽しんでもらえるようにしました。
このバーチャルアキバワールドでは、鉄道会社ならではの電車や駅の利用や、アバター同士の会話もできます。さらに、リアルで電車や駅にいる人もQRコードを読み込むことでバーチャルアキバワールドに参加することができます。そして、ユーザーに合わせた駅広告をバーチャルアキバワールドで前面に押し出すことができるので、今後の利益にもつながりやすくなります。
他にも、移動手段を利用したものに、ドイツの自動車エンターテイメントVRコンテンツがあります。Holorideという企業が開発したもので、車の動きに合わせたVRコンテンツを、ヘッドセットを通して楽しめます。現在は一人で体験することしかできないですが、今後は他の車に乗っている人ともつながれるサービスになるかもしれません。
一方で、フィンランドはコロナ禍前からメタバースにおける観光業の伸びしろを感じていた先進的な国でした。もともとは国民と国とが一緒になってフィンランドを盛り上げようというものでしたが、そこにコロナの流行が追い打ちをかけ、イベントなどを開催するようになりました。
広告
若年層への新しいアプローチ手法やプランディングとしてメタバースの活用が増えています。
これには電通と「ambr」という日本のスタートアップ企業が共同で取り組んだ「東京ゲームショウ2021 オンライン」があります。毎年行われている東京ゲームショウのコンテンツの一部をVR化するというもので、ゲームメーカー各社がメタバース内にブースを出して、そこを回りながら各社の新作ゲームの情報が見られます。
「HIKKY」という日本の会社がやっている「バーチャルマーケット」は「VRChat」上で合同展示会のようなものを開いているイメージです。多くの有名企業が出店していて有名であり、ドコモもバーチャルマーケット上の街を広告ジャックするなど力を入れています。
SNSとメタバースが相性の良い理由には「メタバースの成功を支えるコミュニケーション活性化のノウハウが転用できる可能性があること」や「すでに巨大SNSを運営している場合、自社の会員基盤を活かして初期ユーザーを獲得できる可能性があること」,「ゲームに特化していない分、バーチャルライブのようなエンタメ用途や、バーチャルオフィス等のビジネス用途などユースケースを広げやすいこと」,「ユーザー数を一定数獲得できれば、大手ブランドやIPとのタイアップやコラボ等でマネタイズできる可能性が高いこと」などがあります。
そして、メタバース内の広告にはもう一つ大きな特徴があります。それは、現実世界の広告だけでは集められなかった情報を手に入れ活用できる広告であるということです。リアルの広告は、皆さんは容易に想像できると思います。例えば、店の看板などは普段生活する中でたくさん目にするでしょう。また、パソコンやスマホなどの広告は個人に合わせた内容が表示されています。しかし、そのデータには限りがあり、企業側が最大限に活用できているわけではありません。
そこで、バーチャル空間でも広告を活用することで、新しい価値が生まれると考えられるようになりました。その例としてシリアル食品大手の米ケロッグとアクセンチュアがVR空間である実験が挙げられます。これはVR空間にある陳列棚に商品を並べた時、ヘッドセットを付けた顧客がどのような場所の商品をどれくらい見るのか、どんなふうに視線を動かしているのか、という実験でした。その結果、必ずしも目線の高さの商品を一番見ているわけではないということが分かり、これまで顧客の目線に合わせた高さに商品を陳列していたリアルの店舗に衝撃が走りました。
このように、視線などのリアルの世界だけでは気づけなかったデータがバーチャル空間にはたくさん存在します。そして、メタバース内では個人個人に合わせた広告の表示が可能なので、これらの技術を合わせればより良いマーケティングをすることができるはずです。
もちろん、広告に関しても課題はたくさんあります。様々なデータが集められる分、そのデータをどのようにやり取りしていくのかを改めて決めていく必要があります。また、広告業界からするとVR広告は新しい収益の場である一方、VR広告を推し進めるあまり有料コンテンツにまで広告を入れてしまい多数のクレームが寄せられた例もあるため、今後はVR広告の扱い方を慎重に考えていかなければならないでしょう。
他にも、他の企業に比べていち早くメタバースを活用していた自動車会社の日産は、様々な方面から日産自動車の知名度を上げようとしています。例えば、VRチャット上に「NISSAN CROSSING」などのワールドを作ったり、そこで銀座と同じギャラリーで電気自動車の宣伝を行ったりしました。
ちなみに、このNISSAN CROSSINGではカフェなども併設することで現実世界のような雰囲気を作り出すことで、顧客に楽しんでもらえるような工夫もなされていました。さらに、VR上で電気自動車を使用して世界各国を回ることで気候変動について考えるというツアーを一般公開しました。この企画は、バーチャルだからこそ世界中を巡りつつ環境にも優しいツアーにすることができるという発想から生まれた、斬新なものだったと言えます。 そして、日産は個人のクリエーターと共同でイベントなどを開発していることもあり、新車発表や車関連のイベントで日産に興味を持ってもらうだけでなく、新しいコミュニケーションの場の一つとしてメタバースを活用出来たらいいと考えているようです。
今後はメタバースが企業にとってより多くの人に企業の内容を知ってもらうことができる場となる日もそう遠くはないはずです。
ものづくり
製造業の用途としては、バーチャル空間での「デザインレビュー」と「ショールーム」の2つが多いです。
デザインレビューとは設計図などを見て複数人で次の段階へ進むかどうか検討することで、この分野では、NVIDIAというGPUチップを作っているメーカーが「Omniverse」という‘デジタルツインの工場版’的な取り組みをスタートした例が挙げられます。
これまでデザインレビューといえば、製品自体のデザインを確認するというケースが多かったですが、「Omniverse」では、工場自体のレビューができます。具体的には「どのラインをどこに置くのか」や「どこに作業員を置くと効率があがるのか」などをバーチャル空間で確認できます。
また、バーチャルショールームとしての活用は日産自動車が熱心です。ドイツのアウディも、車を買うときにVRでオプションパーツや色の確認ができます。ディーラーには置いていないオプションも簡単に見比べられ、3D空間で理想の1台をじっくり確認することもできます。
そのほかにも、「メタファクトリー」という概念があります。これは韓国の字自動車メーカーが打ち出したもので、現実にある工場を3DCGとして再現した工場、いわばデジタルツインのことです。メタファクトリー最大の利点は、物理的な移動などを減らし作業効率を上げることです。 メタファクトリーを確認するだけで現実の工場での問題発生に対応出来たり、これまで現実の工場で行っていたテスト稼働の必要がなくなったりします。そのため、企業が場所を縛られずに自由に商品を生産することが可能になるのです。
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まとめ
最後にこのサイトを通してのまとめや、今後について考察します
メリット・リスク
メタバースを使用する際のメリットとリスクについて説明します。
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今後のメタバースについて自分たちの考えを説明します。
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最後にこのサイトを通して皆さんに伝えたことを説明します。
> 伝えたいことメリット・リスク
メタバースは新しい交流の場となりつつある一方で、新しいからこそ危険やデメリットも含まれており、注意して扱う必要があります。
メリットとしては主に三つ挙げられます。
一つ目は、「無駄をなくす」ということです。現実世界では今も印鑑をなくしたり紙をデータ化しようとしたりしていますが、限度があるのも事実です。しかし、メタバースを活用すれば、例えば仕事をする時、ほとんどの人が家にいながら対面と同じ緊張感を持ちつつ仕事に専念することができます。もちろん情報共有にもデータを使い、必要があればバーチャル空間で会議を行うこともできます。現代人は時間がなく、移動時間などを少しでも減らすことができるのは大きなメリットといえるでしょう。
二つ目は、現実世界よりも幅広い交流が可能になることです。現実世界と違い、バーチャル空間には国や人種などを隔てるものがほとんどありません。また、同時通訳などを用いることで言語の壁も取り払われます。もちろん価値観の違いなどはあるので最初はお互いにぶつかり合うこともあるかもしれませんが、メタバースでのコミュニケーションが当たり前になっていけば様々な人とうまくやっていけるはずです。さらに、現実世界との違いの一つに「アバター」の存在があります。バーチャル空間において使われるアバターは本人の実際の見た目とは関係なく自由に作ることができます。そのため相手を特定することは難しくなるかもしれませんが、個人個人が自由に自分を表現でき、バーチャル空間を楽しむことができるのもメタバースの利点の一つです。
三つ目は、正しい情報をいち早く得られるということです。現在もインターネットやテレビなどのマスメディアを通して世界情勢や地域の情報などを知ることができます。しかし、その情報をいち早く共有できるとすれば、メタバースに及ぶものはないのではないでしょうか。メタバース内で生活していたら、現実世界で自分の近辺にいる人だけでなく様々な人と情報を共有することができます。そのため、自分の置かれている環境に囚われず、多くの人が比較的平等に情報を得られると思います。
一方で、リスクやデメリットも三つ挙げられます。
一つ目は、対面でコミュニケーションをとることが減り建物の外へ出る機会も減っていくことです。メタバース内での活動は基本的にデバイスを通して行うため人と直接やり取りする必要がなくなります。確かに手間は省け作業効率は上がるかもしれませんが、運動不足の人の数が今後増えていくことは目に見えています。メタバースの存在が当たり前になっていく将来、現実世界とバーチャル空間での生活をうまく両立させることができるようにならないといけません。
二つ目は、メタバースにおける法整備についてです。現実世界では憲法など様々な法律が定められており、そのおかげで私たちは安心して日々の生活を送ることができます。しかし、メタバースにおける犯罪などについての法律はまだ整備されておらず、いざという時だれに責任が行くのか、どう対処するのか、などがはっきりしていません。また、犯罪だけでなく結婚や葬儀なども同様です。メタバースでの結婚と現実世界での結婚は違うのか、そもそも現実世界でユーザーがなくなった場合バーチャル空間でもアバターは死ぬのか、など、考えたらきりがありません。そのため、メタバースで安心して暮らしていくには最低限の法整備が求められると思います。
三つ目は、セキュリティの問題です。メタバースは近年急速に発展している分野であり、セキュリティ対策が万全であるとは言い切れません。もし今の状態でより多くの人がバーチャル空間で暮らすようになった時、何らかのセキュリティ問題が発生したらどうなるでしょうか。メタバースは仮想空間ではあるけれども多くの企業が参入し数々の取引が行われているような場所でもあるため、被害が広い範囲に及ぶ可能性も十分にあります。まずは、メタバースのセキュリティを万全なものにするとともにそのような技術者を育てていくことが大切です。
今後
今後はメタバースがさらなる発展を遂げ、新たなコミュニケーションツールとして私たちの生活に欠かせないものとなっていくでしょう。
しかし、メタバースには法整備やセキュリティ、現実世界との兼ね合いなど様々な課題が残っています。
メタバースをうまく活用するためにも、今は慎重に基盤を整えていく必要がありそうです。
伝えたいこと
このサイトを見てくれてありがとうございました。
皆さんの中にはメタバースに興味を持ち、体験してみたいと思った方もいるかもしれません。
メタバースに関する知識はこれからますます重要になってくると思うので、このサイトも参考にしてメタバースの正解に触れてみるのもいいと思います。
もちろん、まだ世間一般に普及していないためただ闇雲に遊ぼうとすると詐欺や犯罪にあってしまうかもしれません。どんなリスクやマナーがあり、どういった行動をとればいいのかを学びながら、メタバースを最大限に活用して楽しい時間を過ごしてほしいと思っています。
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参考文献
・久保田瞬、石村尚也 『メタバース未来戦略 現実と仮想世界が融け合うビジネスの羅針盤』(日経BP 2022年6月16日)
・村松雄太『図解ポケット メタバースがよくわかる本』(秀和システム、2022年)
・武井勇樹『60分でわかる!メタバース超入門』(技術評論社、2022年5月10日)
・森川ミユキ『60分でわかる!NFTビジネス超入門』(技術評論社、2022年4月26日)
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