量子コンピュータ
~new possibilities~
量子力学は物理的分野における極小単位、分子や原子におけるといった単位の粒性と波動性の二つの性質をもったものを電子の単位から観察する物理現象の力学のことです。
少し難しいように聞こえますがわかりやすく言うと私たちの知っている物理学とは単位の小ささにより違いが大きく、独自の法則性となって働いているため普段の物理学が通用しないものを観測していくということです。
そんな量子力学には、量子力学と量子コンピュータにおいて重要となってくるものがあるのです。どこかで聞いたことがあるかもしれませんが「重ね合わせ」と「量子もつれ(エンタグルメント)」とよばれるものです。
まず最初に「重ね合わせ」に簡単に説明します。
「重ね合わせ」とは二つの状況0と1などが重なっている状態を指します。こういうとわかりずらいですが、例を挙げると二つの箱のどちらかにボールが入っています。
そのボールがどちらかに入っているかは箱を開けない限り誰にもわかりません。箱の中身がわからない自分たちからするとどちらの箱にも存在すると言えるしどちらの箱にも存在しないといえます。実際にはどちらかにしか入っていないのですが量子の世界ではそれが可能となるのです。
次に「量子もつれ(エンタグルメント)」について説明します。
これはもう一方量子の0の事象が観測するとそれに相関関係をもつ量子が1の事象が確定する事象を指します。これもこう聞くとわかりずらいのですが例を挙げていくと、先ほどあった二つの箱に入っているボール、箱のどちらか開けたとします。
その時開けたほうの箱にボールがあればもう一つの開けてない箱にボールがあることが確定します。これが簡単に言う「量子もつれ」というものです。これらが量子力学、量子コンピュータにおいて重要となる知識です。
1959年 リチャード・ファインマンが量子力学に計算を取り入れた 量子コンピュータに必要となってくる量子力学の仕組みを計算に持ちこみ、量子力学、量子コンピュータを進展させました
1980年 ポール・ベニオフが理論上は量子コンピュータが開発可能であると発表した リチャード・ファイマンの発表の30年後、量子を使用したチューリングマシンというコンピュータの動作原理を論理的に説明し、量子コンピュータの存在が出現しました
1982年 リチャード・ファイマン量子コンピュータは難題もすぐに解けると発表した 従来のコンピュータでは時間がかかりすぎて解けないような難題も量子コンピュータでは素早く解ける量子超越性と呼ばれている理論のことを説明しました
2011年 世界初の量子コンピュータD-Wave Oneが建造された D-Wave Systems社が世界初の量子コンピュータD-Wave Oneが建造に成功と発表、最初は疑惑の目を向けられましたが実物で量子コンピュータができたのは世界初のことでした
スパコンでは時間がかかる計算を量子プロセッサが素早く解くことに成功した 当時世界最高速のスーパーコンピュータで1万年かかるといわれていた計算をSycamoreプロセッサという量子プロセッサが3分20秒で解くことで量子超越性を証明することに成功しました