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現在、地球の7%を占める熱帯雨林では、森林破壊によって日々多くの種が絶滅しているとされ、1日に74種もの生物が消え去っていると報告されています。その中には、まだ発見も記録もされないまま消滅していく未知の種も多く含まれています。まずはじめに、そもそもなぜ生物が絶滅する理由について話していきたいと思います。
生物が絶滅する原因としては大きく分けて、自然が原因による絶滅と、ヒトが原因の絶滅の2つに分けることができます。
◎自然が原因の絶滅
生物がいるうえで絶滅は完全になくすことはできず、今まで地球では生物一番有名な自然が原因の絶滅といえば、恐竜時代の隕石の衝突や、地球が引き起こす火山活動、気候変動などです。
いままで、生物の大量絶滅は5回発生しており、それぞれ以下のようになっています。主な原因は氷河期、火山活動、隕石衝突などで、生態系に大きな影響を与えました。
① オルドビス紀末(約4.4億年前):氷河期で海洋生物の85%が絶滅。
② デボン紀後期(約3.6億年前):環境変化でサンゴ礁や魚類が大打撃。
③ ペルム紀末(約2.5億年前):火山活動で生物の90%が消失(最大規模)。
④ 三畳紀末(約2億年前):火山活動で爬虫類の多くが絶滅、恐竜が台頭。
⑤ 白亜紀末(約6600万年前):隕石衝突で恐竜含む75%の生物が絶滅。
これらの主な原因は氷河期、火山活動、隕石衝突などで、生態系に大きな影響を与えました。
◎ヒトが原因の絶滅
人が高度な文明を築いてから、絶滅が加速しています。 人が原因の絶滅は自然によるものと比べて100倍から1000倍に達すると推定されています。200〜300年前にかけては4年で1種が絶滅していたのが、1975年には1年間で1000種、今では1年間に4万種以上の生物が絶滅しています。 この現代の絶滅は、人類が直接関与する「大量絶滅」とも言われ、過去の自然環境の変動による絶滅とは質的に異なるものです。 地質時代に5回も繰り返された大絶滅を超える速度で、生物多様性が失われているのが現代の状況です。20世紀には、記録された哺乳類と鳥類の絶滅種数が急増し、今後の地球温暖化もさらなる絶滅の加速要因とされています。このような急激な生態系の変化が地球環境や人類社会に与える影響は計り知れませんが、私たちはその影響に直面し続けなければならないでしょう。
絶滅危惧種の数も、もちろん増加傾向にあります。 IUCNの「レッドリスト」によれば、毎年絶滅危惧種に分類される種は増えており、現代は「第6の大量絶滅の時代」と言われています。 2024年時点で42,100種以上の動植物が絶滅危惧リストに掲載されています。2000年時点で絶滅危機種とされた野生生物の種数は約1万1000種ですので、この20年あまりの間に4倍近く増加したことになります。