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4. 意思の疎通                                                               >>SASトップへ

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SASが、権限を分散した横割りの形の企業になったことは、さっき話したよね。
それによって、『命令の仕方』も大きく変わっていったんだ。
『命令の仕方』?
今までの企業の形だったら、経営者はただ単に従業員に命令を出せばよかった。
従業員がその命令の内容をキチンと理解しているかどうかは関係なく、
失敗したらすべてその従業員の責任、というような感じだね。
でも、横割りの企業になったことによって、分かりやすい言葉を使って、
会社としての経営戦略を従業員に伝えなければならなくなった。
現場でお客一人一人に臨機応変に対応する従業員は、
会社の経営戦略にそって動いてもらわなきゃいけないからね。
なるほどねぇ…。
そのためにSASの経営者は、社員とのコミュニケーションを頻繁にとったりしているんだよ。
たくさん従業員と直に触れ合うことで、会社としての一体感も持てるしな。
そういうことだね。そしてそうしたコミュニケーション能力は、SASの広告にも表れてるんだ。
たとえば、『スウェーデン人に世界を』という広告を見て、どう思う?
どうって…国際線があるんだなぁ、みたいな?
そうだね。これはSASが改革の前に使っていた広告なんだけど、
SASがどんな航空会社なのかっていうのが分かりづらいし、
何よりお客が『SASを選びたい!』と思わないよね。
そこで、コミュニケーション能力を高めたSASは、お客に伝わりやすい、
ということを大前提として広告を作り直したんだ。
それが『列に並ぶ必要はありません』、『ビジネス旅行者の新しいラウンジ』、
『ほとんどファーストクラス』というような広告なんだ。」
たしかに分かりやすいわね!どんな航空会社なのかが一目で分かるし、何よりSASを選びたくなるような文句だわ。

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