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3. 業績の評価                                                               >>SASトップへ

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ところで、飛行機がなにもお客だけを運んでいるというわけではないということは、当然知っているよね?
・・・・・・えーっと?
貨物とかのことね。一番分かりやすいのは手紙かしら?遠いところ宛ての手紙は、
飛行機で一度その近くまで届けられて、そこから郵便屋さんが運んでくれるのよ。
さすがよく分かってるね。さて、話を戻そうか。当時のSASの貨物部門の輸送実態は、
あまりよいものとはいえなかったんだ。彼らは、書類に載っている荷物の量と、
実際の量がキチンとあっているかのみに気を配ってしまっていて、
本来届くはずの日に荷物が届かないということが多くあったんだ。
このせいで、翌日につくはずだった荷物が、4日後にようやく届いたという例もあるほどだ。
期日までに届かなかったら、元も子もないじゃん!
そこでSASは貨物部門に、新しく『クオリーカーゴ・システム』というシステムを導入した。
配送する期日はキチンと守れたか。貨物は決められた飛行機に積み込まれたか。
そういった、お客を第一に考えた項目がちゃんと守られているかどうかを確認するのがこのシステムなんだ。
これによって、すぐに80%の貨物が予定通りに到着するようになったんだ。現在ではこの割合は92%になっているんだよ。
すごく上がってるじゃない!システムのおかげね。
うん、そう見えるよね。でも、実はそうじゃないというのがSASの考えだ。
ん?・・・分かるように頼む。
たしかにシステムが変わってから、貨物輸送のレベルは上がった。
でもそれは、貨物部門のスタッフがお客にとって何が一番重要なのか、
ということを改めて分かったというのが大きいと、SASは考えてるんだ。
あぁ、なるほどね。

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